現行品にはないデザインや味わいを楽しめるヴィンテージロレックス(アンティーク)。近年ではポストヴィンテージ(アンティークモデルほど古くはない、1980年代~1990年代頃に製造された個体)を含め、国内外で注目を浴びる存在です。
一方で人気の高まりとともに市場での評価もいや増し、資産価値もまた注目を集めることとなりました。
しかしながらヴィンテージロレックスは、この資産価値の維持が現行品と比べていっそう難しくなってきます。なぜなら現行品ではそこまで考える必要のない「オリジナル性」や「機械としての品質」等、評価基準が多岐に渡っており、かつ維持が難しいとされているためです。
これはヴィンテージとは言わないまでも、中古ロレックスでも当てはまることです。
売却するつもりがなくとも、この資産価値の維持について知っておくのと知らないのとでは大違い。
ご所有される、あるいはこれからご購入されるヴィンテージロレックスの資産価値を守るために知っておきたいこと七か条についてご紹介致します。
※本稿でのヴィンテージロレックスは1980年代より以前に製造された個体を指します。リファレンスにすると4桁,5桁がメインとなります。
目次
ヴィンテージロレックス(アンティーク)の資産価値を守る①交換パーツを見極める
ロレックスだけでなく、全てのヴィンテージ品にまつわる最も大きい問題が「交換パーツ」と言って過言ではありません。
本項では、交換によって資産価値に大きな影響を及ぼすパーツ・そうでないパーツをご紹介致します。
①資産価値と時計としての価値の両立
よく「時計は一生モノ」と言われることがありますね。
それは時計の構造上、メンテナンスを定期的に施すことで永く愛用できることに由来します。とりわけ高級時計ともなるとパーツ一つひとつが作り込まれているため、経年に強く、使い捨てではない価値が生まれるものです。
とは言え、ムーブメント内部のパーツ含め、どうしても使い続けていくうちに交換が必要となる消耗品はあります。ここを交換しないで放置していると、時計として使えなくなってしまうことも。例えばゼンマイ切れなんかは、その典型でしょう。
この避けては通れない「パーツ交換」が、時計のオリジナリティを損ねるといった考え方があります。
と言うのも、ロレックスは年式が古くなれば古くなるほど「オリジナリティ」が重要視される傾向にあります。「オリジナル」とはすなわち、製造当時の仕様と言うこと。ヴィンテージロレックスは製造から半世紀以上が経過しているものも少なくありません。長い歴史の中で当然ながら多少の交換は行われているかとは思いますが、近年に交換された個体だと、パーツが当時のものと異なることがしばしばあります。
そのためオリジナルを維持し続けている個体は、それだけ市場での評価が高まり、当然ながら資産価値としてはずば抜けていくと言うわけです。
とりわけ近年ではロレックスファンによって年代による仕様が体系化されたことで、いっそう「オリジナルのパーツを保有しているか否か」が重要視されることとなりました。
では一切の交換はしない方がいいかと言うと、そうではありません。
もちろん「デッドストック(死蔵)」によって機械や外装の酷使をできるだけ防ぎ、オリジナル性を守ると言った考え方もあります。もちろんそれはそれで良いとは思いますが、せっかく買った時計を使いたいと思うのもまた、人間のサガではないでしょうか。
重要なのは、「交換パーツを見極める」こと!すなわち、交換しても資産価値に大きな影響を与えないパーツであれば問題なく、逆にオリジナル性を保つべきパーツが分かれているということです。
次項で詳しくご紹介致します。
②交換パーツのポイント、第一は「ダイアル」「針」
交換してほとんど問題ないのがムーブメントのパーツです。
オーバーホール時に摩耗が激しいパーツは交換されることがほとんどですが、むしろ機械を末永く健全に使っていくうえでは欠かせない過程となります。ただし修理工房によっては純正品以外のパーツに交換するところもあります。こうなってしまうと「改造品」扱いとなり、市場価値を著しく落としてしまう可能性があるため、修理はメーカーや信頼できる修理店に依頼したいですね。
なるべく交換したくないパーツとしては、「ダイアル(文字盤)」「針」が挙げられます。
なお、「修理はメーカーや信頼できる修理店」と前述しましたが、メーカーとは日本ロレックスのこと。そして日本ロレックスではオーバーホール時、ダイアルや針などの外装パーツ含め、劣化のため交換が必要と判断した場合は強制的に行われることとなります(オーバーホールとセットになるといった意味です)。
そしてこの交換の際には、当時の仕様ではなく新しいパーツとなってしまう場合がほとんどです。
ロレックスではパーツ保有期間を25年としており、それを超えて交換が必要になったものに対しては新型パーツに付け替えることとなります。そしてロレックスでは夜光の剝がれや文字盤劣化をよしとせず(なんせ、昔も今も実用時計の最高峰ブランドですから)、ほぼ強制的に交換してしまいます。
※もっともロレックスのヴィンテージ個体は、メーカーで修理受付終了となってしまったものも少なくありません。スイス本国送りとすれば対応してくれるようですが、その場合の修理金額は新品が一本買えてしまうほど。納期も一年となることがほとんどで、また現在は新型コロナウイルスによって海外との行き来が制限されている状況を鑑みれば、あまり国外に時計を持ち出したくないところですね。
では、なぜ「ダイアル」「針」の交換がヴィンテージロレックスの資産価値に影響を与えるかと言うと、夜光塗料が現行と異なるためです。
ロレックスは1960年代~1997年頃まで、トリチウムを夜光塗料に採用していました。その後根本特殊化学株式会社が開発したスーパールミノバを、そして2008年頃からクロマライトを用いていますが、往年のトリチウム夜光の市場評価が非常に高まっています。
トリチウム夜光は経年劣化で発光しなくなるため、夜光塗料としての性能はほとんどありません。また、衝撃で剥がれ落ちてしまうこともあります。
しかしながら「トリチウム夜光のまま」というオリジナル性や、経年によってほどよく焼けた風合いは、「便利な性能」に勝るとも劣らない魅力を内包していますよね。
なお、トリチウム夜光を使用した文字盤には6時位置に「SWISS-T<25」といった表記が見受けられます。このT<25とは放射線量が25マイクロキュリー以下を意味します。トリチウムは崩壊(なんらかの反応によってヘリウム3となること)によって放射線を放出することが問題視されていますが、このT<25は電球やレントゲン等と比べてもはるかに少ない量であることを示唆しています。
このトリチウム夜光は現在では使われていないことからオリジナルの価値が年々高まり、ダイアルのパーツ単体で数万円~数十万円の値付けが行われることはザラです。
なお、文字盤だけ交換されて針はトリチウム,あるいはその逆の個体もあります。そのためどちらも交換されていない、オリジナル夜光を保った個体を「オールトリチウム」と称することがあります。
③「ベゼル」「ケース」はコンディションにまず注意
近年ではベゼルも細かく仕様が体系化されており、とりわけ交換されやすかった回転ベゼルは全てではないものの、そのオリジナル性を重要視する傾向が出てきました。
過去、まだここまでロレックス相場が狂騒的でなかった時代は、結構気軽にベゼル交換が行われていました。もちろん傷や退色が顕著に出やすい箇所だったということもありますが、かつては黒ベゼル人気が圧倒的だったため、この黒ベゼルに敢えて交換して販売するお店も少なくなかったのです。
ちなみに、この需要のための交換が顕著だったのがGMTマスターです。
とは言え現行モデルと異なりリファレンスでベゼルカラーの区別がなかったため、交換個体が著しく資産価値を落とすかと言うと今はまだその段階にはありません。
※もっとも、リファレンス4桁時代の個体に至ってはその限りではありません。リファレンスや仕様によってはベゼル単体で20~30万円、ベゼルシールだけで10万円超の値付けが行われる場合も多々あります。
ご所有されている(あるいはこれからご購入になる)ヴィンテージロレックスのベゼルで交換以前に気を付けたいのがコンディションです。
そもそも、交換が必要となるようなコンディションにしないようにするといった努力もある程度は必要になってきます。
とりわけ傷は注意が必要です。
一部のモデルを除き、ベゼル部分は外装研磨ができないことがほとんどです。にもかかわらず目立ってしまう箇所でもあるので、モノにぶつけたり擦ったりしないように取扱いたいですね(とは言え、ベゼルの傷もまたヴィンテージロレックスの魅力の一つです。昔はバッシュなんかをわざとボロボロにしてましたよね)。
さらに、ケース交換にも注意が必要です。
ケースを交換しなくてはならないというのはよっぽど外観を損ねるような傷や腐食が加わった時でしょうが、ケースを交換するとシリアル印字部分が変わってしまいます。
現行品は文字盤外周部にシリアルが印字されています(いわゆるルーレット刻印)。しかしながら2010年頃より前(シリアルG番以前)は、ケース6時側の側面にシリアルが印字されていました。
交換されたケースは、このシリアル部分に44から始まるナンバーが記載され、すなわちオリジナルと相違してしまうこととなります。これが、驚くほど資産価値を下げる要因となります。
そもそもケース交換しなくてはならないような取扱いをしないことが重要です。また、ケース交換には莫大な費用がかかります。
ヴィンテージロレックスのオリジナル性を守るためにも、思わぬ出費を避けるためにも、やはり適切な取り扱いが大切になってきますね。
なお、全てのパーツ交換に言えることですが、今後ヴィンテージロレックスの価値基準が変遷していく中で、重要視されるもの・そうでないものもまた変わっていく可能性があります。
こういった変遷もまた、ロレックスならではと言えるでしょう。
ヴィンテージロレックス(アンティーク)の資産価値を守る②ブレスレットを酷使しない
基本的にブレスレットは消耗品です。
しかしながらこのブレスレットもまた、ヴィンテージロレックスのオリジナル性、ひいては資産価値を維持するのに重要なポイントとなります。
前述の通り、ロレックスは実用時計の王者と言って過言ではありません。
そのため全てのコレクションに置いて各パーツのアップデートを図ってきました。ブレスレットもまた、そんな進化を遂げてきたパーツのうちの一つです。より堅牢に、より優れた装着感を。実用を訴求してきたロレックスだからこそ、現行の造りの良さは多くの業界人が墨を付けるところです。
一方でヴィンテージロレックス時代のブレスレットがどんどん少なくなっていることから、「当時のブレスレットである」というだけで驚くほどの価値を有します。
ブレスレットにはシリアルは記載されませんが、年代によって使われている仕様は異なり、やはりブレスレットの番号で管理することが可能です(クラスプ部分に印字されていることから、クラスプコードと呼ぶ)。
ちなみにヴィンテージロレックスに装着されていたブレスレット単体では、20万円以上することが当たり前。さらにポールニューマンモデルなどと称される手巻きデイトナに搭載されていた7835-71Nブレスなどは、100万円の値付けとなることもあります。
また、ヴィンテージロレックスの資産価値を守るうえで、このブレスレットがオリジナルである、ということに加えてコンディションもきわめて重要となってきます。
と言うのも、ヴィンテージ時代のブレスレットは現行ほどの堅牢性はなく、ヨレてしまったり伸びてしまったりしているものがほとんど。のヨレや伸びは使えないわけではありませんが、どうしても装着感が悪くなってしまう傾向にあります。
また、ゴールド素材が使われたブレスレットに多いのが傷や凹みです。
そのためブレスレットの状態の良いヴィンテージモデルはそれだけで重宝され、市場価値もまた高くなります。
お使いのヴィンテージロレックスのブレスレットのコンディションは酷使せず、現状維持を心掛けたいですね。
ちなみにヴィンテージ時計愛好家の中には当時のブレスレットは温存して、NATOストラップや革ベルトに付け替えて楽しむといった方も少なくありません。
ただし交換の際には時計そのものに傷をつけないよう、細心の注意が必要となります。
とりわけ年式の古い個体はバネ棒が固くなって外しづらくなっています。ご不安な方は、信頼できる修理店や購入店で相談しましょう。
ヴィンテージロレックス(アンティーク)の資産価値を守る③付属品の価値も理解する
高級時計は付属品も楽しめるのが嬉しいところ。各社各様で面白いですよね。
また、ロレックスは付属品の有無によって売却時の査定額が大きく異なります。人気モデルによっては付属品の有無だけで50万円以上の差がついてしまうことも!
ヴィンテージロレックスともなると、その傾向は顕著です。
なぜなら数十年が経過してなお現存する付属品はそれだけで貴重であるためです。
付属品にもまた年代やモデルによる仕様の違いがあり、古い個体だとボックスや保証書ケースがモデル違いとなっていることもしばしばです。
とは言えボックスや保証書ケースであれば、一部の特別モデルを除いて数千円ほどで売買されています。
問題となるのは保証書(ギャランティ)そのものです。ヴィンテージロレックスにおいて、保証書の有無はきわめて重要なポイントとなってきます。
保証書はその個体に一つずつ付いているものとなり、再現性はありません(ロレックスは保証書の再発行をしていないため)。
2006年以前はペーパータイプの保証書が発行されていましたが、もしこれが付属した個体をご所有されているなら、保証書(とその他付属品含め)もまた大切に保管するようにしましょう。
当然メーカー保証は切れているのですが、ヴィンテージロレックスのオリジナル性といった意味合いから、保証書有無はきわめて重要となります。
↑日本発行の保証書
ちなみに、2020年以降の現行保証書より前は、発行国が明記されていました。また、ペーパータイプの保証書の中には、日本独自デザインのものが存在します(上記画像です)。
この日本独自の保証書が付属した個体は、資産価値が落ちるといった噂を聞いたことがありませんか?
この噂は、事実と言える部分もあります。と言うのも、海外市場において日本発行の保証書が敬遠される場合があるためです。
その理由は、日本ロレックスでは早い段階から保証書への購入者明記を徹底していたため。
日本発行の保証書には、最初のオーナーの名前と住所が記載されている、ということです。
もちろん個人情報保護の観点から、再販される際はマジックや修正テープ等を用いてこれらは消されることとなりますが、これを「加工」と捉える向きがあります。
この加工が海外市場では評価が下がる一因となります。
とは言え繰り返しになりますが、ヴィンテージロレックスは保証書が付属しているだけで奇跡のようなもの。また、国内での売却であれば問題ないことがほとんどですので、お持ちの方は大切にしましょうね!
ヴィンテージロレックス(アンティーク)の資産価値を守る④保管場所に気を付ける
ヴィンテージロレックスは現行品以上に保管方法が重要です。誤った保管方法は個体のコンディションを損ね、ひいては資産価値を著しく落とす大きな要因となります。
まず、高温多湿な場所での保管は避けましょう。
ヴィンテージロレックスは、例えオイスターケースであったとしても、当時の防水性を保っているとは言い難いです(もっともオーバーホール時には防水テストが行われますが)。そのため湿気のある場所に保管しておくと内部に水気が侵入し、文字盤が劣化したり、機械にダメージを与えてしまう可能性があります。
かと言って乾燥剤や脱臭剤がある箪笥やクローゼットに保管すると、機械の潤滑油が乾燥してしまいます。
キッチンや台所等、温度変化や湿気が多い場所の保管は避けましょう。直射日光も変色の原因となるので、暗所に保管することが基本です。
また、時計を直接横置きしたり平置きしたまま放置することも、できれば避けたいところです(一時的に置く分には問題ないことがほとんどです)。
ブレスレットがへたってしまったり、その状態で衝撃を受けた際に裏蓋やラグ部分に大きな傷を受けてしまう可能性があるためです。
できれば時計ケースや購入時に付属されてきたボックスで、枕をしっかり固定した状態にして保管したいですね。
なお、落下や強い衝撃を受ける可能性のある場所も避けましょう。
その他としては、スマートフォンやマグネットが発する磁気も避ける必要があります。
ちなみに付属品も資産価値の一部であることは前述の通り!
こちらも時計同様に高温多湿や直射日光を避け、大切に保管してください。
ヴィンテージロレックス(アンティーク)の資産価値を守る⑤適切な取り扱いと定期メンテナンスの重要性
「パーツ交換」の項でも触れていますが、ロレックスを代表する機械式時計はメンテナンスを施すことで末永く愛用していくことができます。その証拠に、ヴィンテージロレックスは数十年の歴史を経て、我々の手元に届いているというわけです。
しかしながら不適切な取り扱いは、不要なパーツ交換を招いてしまいます。機械式時計にふさわしい取扱いを心掛けたいですね。
例えば衝撃や強い振動を与えない,水気や磁気には何よりも注意する、といったことが挙げられます。現行品と比べて堅牢性や防水性,耐磁性能はそう強くはないヴィンテージ個体。もっともロレックスは歴史的に実用時計を製造してきた経緯があるため、年式を経てなお実用を担保する個体もありますが、やはり現行と同じ使い方はできません。
ヴィンテージロレックスをデイリーユースするのであれば、機械式時計にとって優しい取扱いを心掛けることが、資産価値の維持に繋がっていきます。
同様の理由で、定期メンテナンス、すなわちオーバーホールも使っているうちは受けるようにしましょう。
ロレックスは実用性が高すぎるがゆえに、ずっとオーバーホールをしなくとも目に見える症状が出ない場合があります。しかしながら内部の油が切れてしまい機械の摩耗を促進し、結果として交換パーツが発生したり修理費用が高くついたりすることとなります。使用環境にもよりますが、4~5年に一度は定期メンテナンスを行いましょう。
なお、「交換パーツ」の項でも述べているように、日本ロレックスはヴィンテージ個体の修理を受け付けない場合があります。まずは購入店に相談してみましょう。その際はオリジナルをどれだけ保ちたいかも、しっかりと伝えておくことが重要です。
同時に、オーバーホールは外装研磨がセットになることがあります。研磨は外装表面を削ることで小傷を目立たなくしますが、一方でケース痩せも誘発します。過度な研磨はヴィンテージロレックスの資産価値の大敵となりえます。
研磨が必要ない場合も、しっかりとメンテナンス時に伝えるようにしたいですね。
ちなみに、一つの個体で推奨される研磨回数は、最大で5~6回程度と言われています。
ヴィンテージロレックス(アンティーク)の資産価値を守る⑥ただし売却前のオーバーホールは不要なことがほとんど
前項で解説したように、ヴィンテージロレックスには定期的なオーバーホールは欠かせません。
しかしながらこれは普段使いする際であって、売却前に査定額を少しでも高く・・・この目論見でオーバーホールを施すことはお勧めできません。
確かにオーバーホール後の個体、とりわけメーカーの修理明細書が付属された個体は査定がプラスとなるケースも少なくありません。しかしながらそのプラスがオーバーホール代金を上回ることは、ほとんどありません。
ロレックスは比較的修理ノウハウが出回っていることも背景として大きいでしょう。
ただし、長年オーバーホールされてこなかった個体は、査定が大幅に減額される可能性が高いです。
ヴィンテージロレックス(アンティーク)の資産価値を守る⑦売却は信頼できる時計専門買取店を選ぶ
せっかく市場価値の高いヴィンテージロレックスを所有していたとしても、それを適正評価してくれる売却先でなければ、買い叩かれてしまう可能性があります。
ヴィンテージロレックスは、現行品以上に真贋やオリジナル性の判定が難しいもの。適正な鑑識眼を有する売却先を検討する必要があります。
お勧めなのは、ヴィンテージロレックスの取り扱いに豊富な実績を有するところ!また、販売店舗も併設しているところが理想的です。そういった店舗は販売ルートをしっかりと確保しているため、業者価格ではなく一般ユーザーに向けた市場価格で買取査定するところがほとんどであるためです。
また、販売ルートを持っているということはメンテナンス体制がしっかりしているということ。個体のオーバーホール代金を多めに引いたりせず、適正な査定を行ってくれることでしょう。
まとめ
ヴィンテージロレックス(アンティーク),あるいはポストヴィンテージと呼ばれるような、年式を経た個体の資産価値を守るために実践したい七か条をご紹介致しました!
パーツ交換やメンテナンス,あるいは保管方法についてお伝えできたでしょうか。
ヴィンテージは何よりもオリジナル性が重要視されます。一方で機械として、そして時計としての価値もまた重要です。末永く愛用していく中で、愛機の価値もまた維持していけると良いですよね。
文:鶴岡
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この記事を監修してくれた時計博士
池田 裕之(いけだ ひろゆき)
- (一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
- 高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長
1982年生まれ・熊本県出身。
20代でブランド販売店に勤務していく中で、高級時計に惹かれ、その奥深さや魅力を知っていく。29歳で腕時計専門店へ転職を決意し、GINZA RASINに入社。
豊富な時計への知識を活かして販売・買取・仕入れに携わり、2018年8月にはロレックス専門店オープン時、店長へ就任した。販売・買取ともにリピーターが多い。時計業界歴17年。