時計界の王者ロレックス。
圧倒的な知名度とステータス性を誇るロレックスは、無数に存在する高級ブランドの中で最も高い買取率を誇ります。
今回は東京銀座にある腕時計専門店GINZA RASINの2022年の平均販売金額と平均買取金額を基に、ロレックスの中で最も買取率が高いモデルを算出してみました!
買取率とは簡単に言うと換金率で、購入金額の何割で買い取られたか、というもの。例えば100万円で購入したものが50万円で買取されたら、その品の買取率は50%ということになります。
つまり、買取率が高ければ高いほど、資産価値・リセールバリューに優れたモデルである、ということです。
今所有しているロレックス、どれくらいお得に売れるかぜひチェックしてみてくださいね。
※買取金額は外装や内部機械の状態、文字盤やバックルの新旧、付属品の有無など個体に応じて変動いたします。また為替相場や国内での流通量の影響も受けますので参考程度にお読み下さい。
※販売金額はUSED品の平均販売金額です。中古品での購入を前提としており、新品購入の場合はもう少し換金率が下がることとなります。また、買取金額同様、個体に応じて金額は変動いたします。
目次
ロレックスの中で最も買取率が高いモデル GMTマスターII 126710BLRO
平均買取額:約 2,876,383円
平均販売額(USED品):約 3,036,438円
買取率:94.7%
ロレックスの買取率トップに輝いたのは、GMTマスターII 126710BLROです。
2018年にリリースされたモデルで、新世代ムーブメントCal.3286を搭載させたこと。そして通称ペプシとも呼ばれる、赤青ツートンカラーの回転ベゼルを搭載させたことが特徴です。この仕様によって、発売時からきわめて高い注目を浴びておりました。
リリースから約4年が経過する今なお、ロレックスの中でトップの買取率を誇ります。定価はジュビリーブレスモデルで1,296,900円(オイスターブレスは1,271,600円)ですが、それを大きく上回る平均買取額となっております。
なお、2021年にファン待望のオイスターブレスモデルが登場しましたが、ジュビリーブレスと人気・相場ともに大きく差があるというわけではありません。
オイスターブレスの方が販売から日が経っていない個体が多いため、高値になる傾向にありますが、平均買取価格はジュビリーブレスの方がやや上回りました。
買取率第2位 サブマリーナー グリーンサブ 126610LV
平均買取額:約 2,482,800円
平均販売額(USED品):約 2,693,644円
買取率:92.2%
ロレックスを代表するダイバーズウォッチ・サブマリーナ。現行モデルの126610LVは、2020年に発売されました。
ロレックスのコーポレートカラーであるグリーンがデザイン基調になっていることからグリーンサブの呼び名でも知られています。当店の販売部門でも、発売以来、トップクラスの売れ筋を誇る、大変回転率の良いモデルです。
なお、旧型のグリーンサブ 116610LVも、大変人気が高く活発な売買が行われているモデルです。
平均買取額:約 2,824,833円
平均販売額(USED品):約 3,252,886円
買取率:86.8%
高値が続くため「買取率ランキング」としては上位10本には入らなかったものの、現行を凌ぐ買取金額を誇ります。
買取率第3位 コスモグラフ デイトナ 116503 ブラック
平均買取額:約 3,108,333円
平均販売額(USED品):約 3,384,700円
買取率:91.8%
買取率第3位は、イエローロレゾール(イエローゴールドとステンレススティールのコンビ)のデイトナ 116503でした!
これまで「価格高騰」「リセールバリュー」というとステンレススティールモデルが主流であったものですが、ここ数年はゴールドが使われたモデルの価格高騰の勢いも凄まじいです。ゴールド使用モデルはもともと資産価値が高いことに加えて、ステンレスオンリーとはまた違ったラグジュアリー感が押し出されているのが良いですよね。
ちなみにデイトナは2023年にモデルチェンジする・・・などといった噂も飛び交っており、今後さらに買取価格が上がるかもしれない、要注目モデルです。
買取率第4位 GMTマスターII 126710BLNR
平均買取額:約 2,291,806円
平均販売額(USED品):約 2,521,850円
買取率:90.9%
買取率第4位は、青黒ベゼル―通称バットマン―の、126710BLNRです!
第1位でご紹介したペプシベゼル 126710BLROの翌年に発表されたモデルで、先代116710BLNRから系譜を引く、スタイリッシュなカラーリングが特徴です。
販売・買取価格ともに126710BLROに後塵を拝しましたが、同様に「超人気モデル」であることは変わりません。
なお、2021年にはやはりオイスターブレスのモデルが発売されています。
こちらもジュビリー・オイスターブレスともに人気・価格に大きな差はありませんが、「買取価格」で見るとジュビリーブレスモデルの方が少し高くなります。
ちなみに旧型の116710BLNRは、買取率84.4%でした。
116710LNは買取率76.8%です。
「ロレックスの生産終了モデルの価格は上がる」
これは昔から言われているロレックスならではの現象ですが、近年ではこの傾向が加速しており、116710系の相場動向には注意しなくてはなりませんね。
買取率第5位 サブマリーナー 126610LN
平均買取額:約 1,814,493円
平均販売額(USED品):約 2,002,352円
買取率:90.6%
買取率第5位は、現行サブマリーナー 126610LNです!
第2位でご紹介したグリーンサブ 126610LVと同時リリースされたモデルですね。外観は歴代サブマリーナーを踏襲していますが、ケース直径が41mmと、従来よりも1mmアップサイジングしたことで話題になりました。
ケース径が変わったとは言え、サブマリーナーが大人気商品であることに変わりはありません。2023年はもちろん、来年・再来年と高い買取率を誇っていくことでしょう。
ちなみに先代116610LNの、買取率は以下の通りです。
平均買取額:約 1,457,614円
平均販売額(USED品):約 1,745,215円
買取率:83.5%
こちらも生産終了から二年が経過し、ジワジワと相場が上昇しております。
とは言えまだ買いやすい個体も少なくありませんので、欲しい方は早めのご決断をオススメいたします!
買取率第6位 エアキング 116900
平均買取額:約 1,010,370円
平均販売額(USED品):約 1,117,011円
買取率:90.5%
買取率ランキング、第6位はエアキング 116900です!
ロレックスと航空の深い関係性を感じさせるエアキングですが、やや通好みであり、高額買取の常連!などといった立ち位置ではありませんでした。
しかしながら2022年、新型126900の発売によって生産終了したこと。またもともとのエアキングの魅力もあって、2022年は販売・買取価格も上昇!買取率において、第6位の結果となりました。
最近では中古販売価格が100万円を切ることがなかなかなく、価格高騰ロレックスの代表的存在になっております。
買取率第7位 コスモグラフ デイトナ 116500LN ブラック
平均買取額:約 3,875,588円
平均販売額(USED品):約 4,288,508円
買取率:90.4%
スポーツロレックスの上位機種であり、「キングオブクロノグラフ」とも称されるデイトナ 116500LNが第7位にランクインしました。
ロレックスの中でも最も知名度・人気の高いモデルで、近年のロレックス相場を牽引してきた存在でもあります。
その需要に比例して販売価格が高いため「買取率ランキング」としては7位に留まっていますが、圧倒的なリセールバリューを有することは間違いありません。万が一定価で手に入れている方がいたら・・・非常に大きな買取率を達することとなるでしょう。
買取率第8位 サブマリーナー 126613LB
出典:https://www.rolex.com/ja
平均買取額:約 2,366,667円
平均販売額(USED品):約 2,619,239円
買取率:90.4%
こちらはステンレススティール×イエローゴールドのロレゾール(コンビ)が美しいサブマリーナです。さらに、爽やかなブルーカラーの文字盤とベゼルを用いることで、独創性溢れるダイバーズウォッチとなりました。「青サブ」の呼び名でも親しまれていますね。
第8位のデイトナ 116500LNと同じ買取率でしたが、デイトナの方が入荷数が多かったため、こちらを第8位といたしました。もっとも、126613LBもまた、活発に高額売買がなされています。
余談ですが、当ランキングは第8位までの買取率が全て90%超となっていることに驚きました。
もちろん全てのロレックスに言えることではありませんが、数字上は「買って楽しんだ後に、購入価格の大きい部分が戻ってくる」といったわけですから。
買ってよし・売ってよしの高級時計がロレックスと言えるでしょう。
買取率第9位 デイトナ 116500LN ホワイト
平均買取額:約 4,595,561円
平均販売額(USED品):約 5,130,632円
買取率:89.6%
第9位は、スポーツロレックス屈指の価格高騰を誇る、現行デイトナ 116500LN ホワイト文字盤です!
買取率としては第9位ですが、これは販売価格が高いため。しかも、高騰を続けてなお「買い控え」があまり見受けられない稀有な存在となっており、実力の高さを感じます。
ちなみに第3位 イエローロレゾールの116503でも言及しているように、現行デイトナには生産終了の噂が付きまとっています。現行デイトナ自体はリリースからまだ7年ほどですが、使用されているムーブメントが既に20年選手であること。また2023年にはデイトナ60周年を迎えることが、この根拠となります。
真相はロレックスのみぞ知る、ですが、万が一モデルチェンジとなって現行が生産終了すれば・・・価格高騰は必至です。
買取率第10位 エクスプローラーII 226570 ホワイト
出典:https://www.rolex.com/ja
平均買取額:約 1,553,333円
平均販売額(USED品):約 1,738,211円
買取率:89.4%
第10位は、エクスプローラーIIの現行 226570です!
2021年に発表された定番モデルの最新型とあって、発売以来、ずっと高い注目度を集め続けた結果、買取率89.4%となりました。
ちなみにブラック文字盤の方の買取率は86.9%です。
比較的よく流通していてなお、高い買取率を誇るエクスプローラーII。
定番の強さを感じますね!
最後に
定番人気モデルであれば当然のごとく80%超の買取率をたたき出すロレックス。さらにはトップ10ともなると、ほとんどが90%超えという驚きの数値でした。
オメガ・タグホイヤーといった人気ブランドでも60%~70%が限界である買取率をロレックスの定番モデルたちは遥かに上回ってきます。それだけ資産価値・リセールバリューにおいて強い、ということを意味していますね。
世界一のステータス性を誇るロレックスの需要が尽きることはあり得ませんので、損得だけを考えればやはりロレックスは最高の時計といえるでしょう。
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この記事を監修してくれた時計博士
池田 裕之(いけだ ひろゆき)
- (一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
- 高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長
1982年生まれ・熊本県出身。
20代でブランド販売店に勤務していく中で、高級時計に惹かれ、その奥深さや魅力を知っていく。29歳で腕時計専門店へ転職を決意し、GINZA RASINに入社。
豊富な時計への知識を活かして販売・買取・仕入れに携わり、2018年8月にはロレックス専門店オープン時、店長へ就任した。販売・買取ともにリピーターが多い。時計業界歴17年。