壊れてしまった時計を持っているけれど、オーバーホールしてから売った方が高く売れるの……?
オーバーホールって言っても期間もお金もかかるし……。
それともこのままの状態で売った方がお得なの……?
そんな疑問を抱いている方は多いのではないかと思います。
そこで今回はオーバーホールしてから査定に出す場合と、そうでない場合の査定価格の違いや、時計を高く売るコツについて詳しく説明していきたいと思います。
出典:https://www.rolex.com/
オーバーホールとは
腕時計の構造は、ゼンマイ仕掛けの機械式時計と、電池式(クォーツ)時計に分かれます。一般的に使用されている電池式時計は、動かなくなっても電池を交換することで再び動くようになる時計です。
しかし、機械式時計は緻密なギミックによって動く精密機械。定期的なメンテナンスを行わなければ、いずれ故障してしまいます。
そこで行われるのが時計の「オーバーホール」です。
オーバーホールは分解掃除とも言われ、「分解・洗浄・調整・注油・組立・点検など一連の作業」が行われます。このオーバーホールによって、機械式腕時計は長い年月に跨って愛用することができるようになるのです。
一般的な機械式腕時計のオーバーホールの期間は、3年~5年に一度。使用状況にも左右されますが、概ねこの周期を守ってオーバーホールをすれば、問題なく時計を使い続けることが可能になります。
また、クォーツ時計のオーバーホールは不要という意見もありますが、電池式時計も潤滑油の劣化や歯車の摩耗はするので7年から10年に一度はオーバーホールを行った方が良いでしょう。
メンテナンス後の方が高く売れるの!?
ある腕時計をメンテナンスせずに査定に出し、その査定価格が60,000円だったとしましょう。そして、メンテナンス後の査定価格が80,000円だったとします。
当然ムーブメント内部が汚れているよりも、キレイにメンテナンスされているほうが査定は上がるでしょう。しかし、今回の例でいうとメンテナンスなしの査定金額とメンテナンス後の査定金額の差は20,000円です。つまり、オーバーホール代が20,000円を割らない限り、「損」をしてしまいます。
結論を言うと、オーバーホールをしてから査定に出した方が査定価格は上がりますが、メンテナンス前後の査定価格の差がオーバーホール費用を上回ることは基本的にありません。
このことを知らない方は非常に多く、オーバーホールをしてから売ろうとして、査定価格にガッカリしてしまうケースが多々あります。
また、これはどのブランドの腕時計にも言えることですので、たとえ精度が悪くても”そのままの状態”で査定に出す方がお得です。
査定価格をUPさせるには!?
腕時計を高く売るためには下記の4つのポイントをしっかりおさえることが大切です。しっかりと予習をしておき、査定価格をUPさせちゃいましょう!
1.付属品を揃える
購入時に付属していたものは必ず持参しましょう。箱や保証書(ギャランティーカード)、説明書、ブレスレット調整の際に出た余り駒などが揃っていると買取り価格は高くなります。
もちろん、腕時計本体のみでも買取できますが、箱や保証書があれば査定額はプラスされます。特に保証書はメーカー保証期間が過ぎていても付属品としての価値は残るため、是非揃えておきたいところ。
モデルによっては保証書が有るか無いかで数万円~数十万円査定価格が変わる時計もあります。
2.売る前の下準備をする
腕時計に限ったことではありせんが、汚れが目立つような品物は、査定の際の大幅な減額の元になります。
自分でできる限り汚れを拭き取ったり磨いたりしてクリーンアップすることで見た目を良くしておくと査定価格は高くなりやすいです。
3.売るタイミングを見計らう
時計の買取価格は売る時期やタイミングで大きく変わります。メーカーが定価を値上げしたタイミングや、夏と冬のボーナス前は買取価格が高くなるため狙い時です。
また、ベストなタイミングで時計を売る為には「買取相場」を事前に調査することが必須。高く売れそうなお店に実際に出向いて相場をチェックしたり、WEBサイトをチェックするなど、予め相場を予習してから”売るタイミング”を見計らうことが重要になります。
4.高く買い取ってくれるお店を選ぶ
腕時計を高く売るために最も重要なのが時計を査定してもらうお店選びです。同じ時計を売っても、お店によってもその買取価格は千差万別。損をしないためにはリサーチが欠かせません。
一般的に時計の買取を行っているお店の種類は以下の通りです。
■時計専門店
■総合買取店
■質屋
■買取サイト
■リサイクルショップ
など様々な選択肢があります。
以前は質屋やリサイクルショップでの売却が主流でしたが、現在は時計市場の状況を把握している「時計専門店」が選択肢の中で最も高額買取が可能な店舗となっています。
もちろん質屋やリサイクルショップでの買取りをすることも可能ですが、あまり高く売れないのが現状です。
その理由は単純明解。リサイクルショップの店員は時計に関する専門知識が少ないからです。
時計の買取りには為替が非常に関係しているので、様々な商材を取り扱うリサイクルショップでは専門知識がなく、きちんした査定がされません。
質屋なら、リサイクルショップよりは高く売れますが、それでも専門店よりは安くなってしまいます。
売る側としては少しでも高く売りたいですから、やはり専門店に売るべきです。
まとめ
査定価格をUPさせるには時計を売る前の下準備がとても大切です。
止まってしまったクォーツ時計は電池交換をしてから査定に出し、機械式時計はオーバーホールをせずに売った方が得をします。
メンテナンス代は高額な割に、オーバーホール直後でも買取価格が差ほど上がらないことが多いです。
たとえ壊れてしまっていたとしても修理はせず、そのままの状態で査定に出した方が良いでしょう。