時計界の王者ロレックス。
ロレックスにはエクスプローラー・サブマリーナ・GMTマスターなど多くの人気モデルがラインアップされていますが、その中で最も人気が高いのは、やはり「デイトナ」でしょう。
いつの時代も男性の憧れとして君臨し続けており、新旧問わず高価買取が行われています。しかもその買取価格は年々上昇の一途をたどっているという、時計業界の中から見ても非常に稀有な存在です。
そこで今回は、当店GINZA RASINでの近年での買取価格の平均値を出し、代表モデルの相場推移をグラフにしてみました。このグラフを見ていただければ、その上昇率の高さは一目瞭然でしょう。
さらに、定番の116500LNや116520のみならず、ゴールド製やコンビモデルにおける各文字盤ごとの買取価格推移も掲載しております。同じ世代のデイトナであっても色や素材によって大きく差があり、現在のトレンドというのが見えてくることかと思います。
王者デイトナの中でも、さらにナンバーワンモデルは一体どれなのでしょうか?
※2024年11月時点での買取相場を掲載しております。
目次
ロレックス デイトナ 126500LN 買取相場・価格
製造期間:2023年~
SS系デイトナの最新モデルとして2023年に発表された126500LN。116500LNと非常によく似たデザイン性をもつモデルですが、細部まで見渡すと、よりスタイリッシュな意匠となっています。
インデックスやインダイアルはRef.16520に似たすっきりとしたデザインに。ベゼルには116500LNと同じく耐久性があるセラクロム素材が採用され、今作においては縁までメタル仕様となりました。
ムーブメントもCal.4130からCal.4131に変更が加えられ、デイトナの最新モデルにふさわしい実用性とデザイン性を兼ね備える一本に仕上っています。買取価格も116500LNよりも数十万円高い相場となっており、まだまだ人気は衰えそうにありません。
デイトナ 126500LN ホワイト文字盤の買取相場・価格推移
出典:https://www.rolex.com/ja
126500LNはホワイト文字盤の方が人気が高く、その分買取相場も高くなります。つまり、現時点ではロレックスのナンバーワンモデルと言っていいでしょう。
歴代デイトナはブラックの方が人気でしたが、黒く艶やかなセラミックベゼルが採用された今作においては、ベゼル・ダイヤル・インダイヤルのコントラストが美しいホワイトが評価された形となります。
126500LNは126500LNと同じく、2023年に発表された直後から既にプレミア価格です。現在相場はやや落ち着きをみせていますが、それでも驚異の買取価格が実現しています。
年 | 付属品 | 買取金額(平均値) |
2023年11月 | 箱/保証書 有 | 約550万円 |
2024年1月 | 箱/保証書 有 | 約450万円 |
2024年4月 | 箱/保証書 有 | 約480万円 |
2024年7月 | 箱/保証書 有 | 約480万円 |
2024年10月 | 箱/保証書 有 | 約425万円 |
2024年11月 | 箱/保証書 有 | 約448万円 |
現在の126500LNの買取相場は420~450万円ほど。ご祝儀価格を経て、SS系デイトナとしては落ち着いた相場となっています。
ただ、2024年に入ってから再び高騰傾向にあり、今後の動向によっては更に相場が上がる可能性もあります。
発売されてからまだ日が浅いモデルではあるので、まだまだ様子を伺う必要がありそうです。
デイトナ 126500LN ブラック文字盤の買取相場・価格推移
ホワイト人気が根強い126500LNですが、ブラックの需要もどんどん高まっています。ホワイトよりも統一感のある印象を与えるため、かっちりとしたデザインの時計を求める方はブラックを手にすることが多いです。
買取相場に関してはホワイトと比較すると50万円前後~の開きがありますが、時期によってはこの差が縮まることもあります。
年 | 付属品 | 買取金額(平均値) |
2023年11月 | 箱/保証書 有 | 約450万円 |
2024年1月 | 箱/保証書 有 | 約400万円 |
2024年4月 | 箱/保証書 有 | 約420万円 |
2024年7月 | 箱/保証書 有 | 約425万円 |
2024年10月 | 箱/保証書 有 | 約365万円 |
2024年10月 | 箱/保証書 有 | 約394万円 |
ブラックの相場は概ね360~390万円前後です。ホワイトより上下の幅が狭いため、どれくらいの価格で売れるかを把握しやすいモデルだといえます。もちろん新作発表や社会情勢によっては大きく相場が動くこともあるので、高価買取を狙うなら逐一情報をチェックする必要があります。
ロレックス デイトナ 116500LN 買取相場・価格
製造期間:2016年~
ロレックス デイトナの最人気モデル116500LN。ブラック・ホワイトと文字盤カラーがラインナップされています。それぞれの買取価格推移をご紹介いたします。
デイトナ 116500LN ホワイト文字盤の買取相場・価格推移
126500LNと入れ替わる形で廃盤となった116500LN。旧型にはなりましたが、デザインに大きな違いがないため、現在もその価値は衰えていません。126500LNと同じく、こちらもパンダダイアルを備えることから、ブラックよりもホワイトの相場が優勢となっています。
デイトナ相場とロレックスの需要高騰を牽引した名機として、そして何よりも優れた性能を有するクロノグラフのお手本として。
この先も大きく暴落することは考えにくいです。
年 | 付属品 | 買取金額(平均値) |
2019年 | 箱/保証書 有 | 約224万円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 約239万円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 約361万円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 約475万円 |
2023年 | 箱/保証書 有 | 約422万円 |
2024年 | 箱/保証書 有 | 約410万円 |
2020年1月時点の相場において買取価格が下落した116500LNですが、6月以降相場がV字回復を見せ、ピーク時には約500万円という相場に跳ね上がりました。
これ程までに高騰している要因としては長らく「116500LNが廃盤になるのでは?」または「新作デイトナが発売される」という噂が立っていたからです。
2023年に新作126500LNが発売され廃番となりましたが、現時点においてはまだまだ高値をキープしています。
今後相場がどのように変動するか正確な予測は誰にもできませんが(よもやここまでデイトナが値上がりするとは誰も思わなかった)、売り切るなら今がチャンス、という見方もあるでしょう。
デイトナ 116500LN ブラック文字盤の買取相場・価格推移
製造期間:2016年~
直近2世代のデイトナはホワイトの方が人気ですが、スタイリッシュな美しさを誇るブラックも魅力に溢れています。
年 | 付属品 | 買取金額(平均値) |
2019年 | /保証書 有 | 約229万円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 約235万円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 約313万円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 約397万円 |
2023年 | 箱/保証書 有 | 約358万円 |
2024年 | 箱/保証書 有 | 約355万円 |
ホワイトと同じく、ブラックの買取価格もいったん落ち着いてはいるものの、高い水準をキープしています。
ホワイトの方が買取相場が高いとは言え、ブラックはやはり定番。そのため根強い人気があり、安定した需要を誇っている印象です。
2024年11月時点の相場は約365万円。下落と高騰を繰り返しており、売り時としては難しい局面を迎えています。
ロレックス デイトナ 116520 買取相場・価格
製造期間:2000年~2016年
1世代前のデイトナ 116520。15年以上にも及ぶロングセラーモデルとして、長い間時計ファンに親しまれてきたモデルです。
現行の116500LNと大きなスペックの差はありませんが、116520はステンレスベゼル・シルバーのインダイヤルという明確なフェイスの違いがあります。
どんなシーンでも使いやすいシンプルなデザインは幅広い年齢層から支持されており、需要は尽きず。むしろ、個体によっては現行モデルをはるかに凌ぐ価格帯で取引されています。
デイトナ 116520 ホワイトの買取相場・価格推移
現行モデル116500LNではホワイトの方が人気、と申し上げましたが、過去モデルはやはりブラックに「人気」という意味では軍配が上がります。
とは言え、もちろんご多分に漏れず116520のホワイトも右肩上がりの買取相場。しかも、近年のロレックス下落に大きく影響はされておらず、「ロレックスの生産終了品」の需要の強さというのをひしひしと感じます。
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年 | 付属品 | 買取金額(平均値) |
2019年 | 箱/保証書 有 | 約193万円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 約201万円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 約263万円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 約310万円 |
2023年 | 箱/保証書 有 | 約300万円 |
2024年 | 箱/保証書 有 | 約310万円 |
Ref.116520はロングセラーであったためか、今なおデイトナと言えばコレ!といった根強い指示があることも当モデルの特徴です。
こういった根強さは、前述の通り安定した買取相場の維持に繋がりますね。
ちなみに現在はブラックと同程度の評価を得ており、相場が上がっています。現役のころに116520の白を新品150万円ほどで購入していたとしたら、2024年10月現在においては、100万円以上の儲けを手にすることに繋がります。
ただし、116520のホワイトの相場を押し上げた要因の一つとして「レア個体」の存在も忘れてはなりません。ご紹介いたします。
レアモデル:クリームダイヤル(アイボリーダイヤル)はさらに買取価格が高い
コレクターの間で「クリームダイアル」と呼ばれる希少価値の高い個体がこちら。ちょっとわかりづらいかもしれませんが、ベースのホワイトが柔らかくクリームがかった色になっていることが特徴です。
2003年から2004年に製造されたK、Y、F品番に散見されるダイアルで、製造時はホワイトでしたが、時間経過とともに徐々にクリーム色に変化しました。変色理由は文字盤製作時のカラー付けに、時間の経過により色が変わってしまう性質の着色料を使用したことが原因とされています。
色味によってクリームダイヤルと呼ばれたり、アイボリーダイヤルと呼ばれたりもしますが、どちらも同じ個体を意味する言葉であることには変わりありません。
一見、査定基準としてはデメリットに思えますが、逆にそれが希少な白文字盤のデイトナとして評価されています。
マイナーチェンジによる個体差
なお、15年以上にも及ぶロングセラーモデルとなった116520には様々なマイナーチェンジが施されました。
そのため、116520は製造年によってデザインや仕様が異なります。
■2002年:ベゼルのタキメーター刻印が変更
■2006年:ルーレット刻印が施される
■2007年:ヒゲゼンマイがブルーパラクロムに変更
■2008年:バックルの仕様変更
左:旧型 ロゴ無 右:新型 上下にあそびがあり、ロゴ有
■2010年:インダイヤルの枠の色の変更
■2011年:ROLEXロゴの文字盤フォントがやや太くなる
■2013年:ルミノヴァからクロマライトに夜光塗料が変更
■2015年:バックルの中板が鏡面仕上げに変更
左:旧型 梨地バックル 右:新型 鏡面仕上げ
毎年のようにマイナーチェンジが施された116520ですが、仕様が新しければ新しいほど買取価格が高くなります。ルーレット刻印がない個体よりはある個体の方が高く、旧バックルよりも新バックルの方が高いといった具合です。
特に2008年の旧バックルと新バックル、2015年のバックル中板の仕上げの差は買取価格に大きく関わります。
最新であればあるほど買取額が高くなるというイメージをもっておけば良いでしょう。
デイトナ 116520 ブラックの買取相場・価格
これぞレーシングウォッチといわんばかりのスタイリッシュなフォルムに加え、男らしいステンレスベゼルと黒文字盤のコントラスト。116520 ブラックはデイトナ人気を支えてきた傑作の一つです。
年 | 付属品 | 買取金額(平均値) |
2019年 | 箱/保証書 有 | 約193万円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 約202万円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 約263万円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 約308万円 |
2023年 | 箱/保証書 有 | 約300万円 |
2024年 | 箱/保証書 有 | 約310万円 |
116520において圧倒的な人気を持つブラックですが、相場をみるとホワイトとそこまで大きな差はありません。これは、ホワイトにはクリームダイヤル(アイボリーダイアル)というレア個体が存在しており、その分相場が押しあがっていることもありますが、ホワイト・ブラックともに近年では同程度の評価を受けている、ということが大きいのでしょう。もちろんブラック文字盤も、数年前に買った方は、イニシャルコストを上回る利益を得る可能性があります(コンディションや付属品の状況による)。
なお、仕様が新しいほど買取価格が高くなることはホワイトもブラックも一緒です。
ロレックス デイトナ 16520 買取相場・価格
製造期間:1988年~2000年頃
3世代前(第4世代にあたる)のデイトナRef.16520。
パット見は後継機の116520とそんなに変わりません。しかしながらクロノグラフの最高峰ムーブメントとして名高いゼニスのエルプリメロをベースに改良されたCal.4030を搭載していることが何よりの特徴です。ロレックスが唯一自社以外の自動巻きムーブメントを搭載したモデルであり、今まで手巻き式であったデイトナが初めて自動巻きになったことでも意義深い一本となります。
さらにインデックスやインダイヤルの変更、SSベゼルへ一本化、高級ステンレスである904Lステンレススチールの採用など、フルモデルチェンジとも言える大きな変更が行われたモデルとしても知られています。
ちなみに当然ながら、次世代の116520の方がスペックアップしています。パワーリザーブは54時間⇒72時間に、また、耐磁性に優れたパラクロム・ヒゲゼンマイを採用しているなどが例として挙げられます。
しかしながら買取相場は、16520も116520も殆ど変わりがありません。もともと値段が高かったのですが、近年ではさらに上昇しているという状況です。
詳細をご紹介いたします。
デイトナ 16520 ホワイト文字盤の買取相場・価格推移
まず、ホワイト文字盤の買取相場推移からご紹介いたします。
年 | 付属品 | 買取金額(平均値) |
2019年 | 箱/保証書 有 | 約250万円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 約225万円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 約300万円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 約300万円 |
2023年 | 箱/保証書 有 | 約300万円 |
2024年 | 箱/保証書 有 | 約400万円 |
2014年では約80万円だった買取価格は、116500LNが市場に出回り始めた2016年~2017年にかけて急上昇し、2世代前のモデルにも関わらず200万円を超える買取相場となりました。
2018年に入ってからは安定的な相場となっており、2019年の買取相場平均値をとってみると、約250万円という価格に到達しています。
16520はブラックに人気が集中していたため、これまでは約10万円ほどホワイトの方が安い傾向にあったものの、116520と同様に現在はどちらもそこまで大きな差がなくなっています。
むしろブラックよりもホワイトの方が相場が上昇した印象もあります。
つまり、かつてナンバーワンではなかったモデルを持っていた方の方が利益を出しやすい、という話になりますね。
2020年においては上昇率が急速に落ち、2018年の相場に戻ってしまいました。その為、異常な高騰タイムは終わりを迎えたと思われましたが、2021年以降は再び高騰傾向に。この読めない相場もロレックスの難しさであり、楽しさでもあります。
最終品番P番は激レア!
P番は16520の最終品番であり、通常の年間製造本数より遥かに少ない希少品です。
その価値は非常に高く、箱/保証書ありで買取価格は約350万円〜となります。
もちろん時計の状態や日々の相場変動によって買取価格は大きく変わりますが、基本的には他の品番より1.5倍近い買取価格となります。
なお、P番の一つ前の品番であるA番も価値が高まっているので、こちらをお持ちの方も十分高価買取が可能です。
メーターが「200」「225」の個体は激レア!
16520のタキメーターベゼルは通常400メーターとなっていますが、R番・L番の一部個体は200メーター・225メーターになっています。
この個体は1988年~1990年に製造された個体にしか見受けられないため、市場で出回るのはごく稀です。
もし手持ちのデイトナのベゼルが「200」か「225」の場合は高価買取が見込めますので、是非一度チェックしてみてください。
デイトナ 16520 ブラック文字盤の買取相場・価格推移
次に、ブラック文字盤についてご紹介いたします。
年 | 付属品 | 買取金額(平均値) |
2019年 | 箱/保証書 有 | 約283万円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 約235万円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 約300万円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 約300万円 |
2023年 | 箱/保証書 有 | 約300万円 |
2024年 | 箱/保証書 有 | 約400万円 |
2014年の相場である100万円から2019年においては280万円台と、なんと3倍に迫る勢いで爆上げを記録したブラック文字盤。中でも最終品番付近のA番~P番の個体は高値で取引されています。
今までは評価が低かったR番~L番も評価は年々高まっており、買取価格の上昇率で言えばA番~P番を上回ります。
ロレックスはえてしてこういうことが起こります。
一部個体に人気が出始めると、つられてそれまで大した相場でなかった個体も価格が上昇するのです。
加えて、Ref.16520は製造期間が長かったこともあり数多くのマイナーチェンジが行われ、同じ16520でも製造年によって様々な違いがあります。 今後再評価される個体が出てくることも十分に考えられる為、依然注目度の高いモデル。売るもよし、買うもよしの一本と言えるのではないでしょうか。
初期型 Ref.16520だけにみられる希少文字盤「逆6文字」
上記の2つをよく見比べて見ると、左の16520は積算計の「6」の数字が逆さまになってしまっているのがお分かり頂けるかと思います。
こういったロレックスのエラーのある個体は珍しく、通常のものよりも高い価値が付きます。
厳しいクオリティーコントロールが行われているロレックスだからこそ生まれる価値と言えるかもしれません。
超希少!?インダイヤルが茶色く変色した「ブラウンアイ」
通称ブラウンアイ(パトリッツィさんが見つけたのでその呼び名で称されることも)と呼ばれるこのモデルは、白いインダイヤルの部分がブラウンに変色した個体を指します。主にS(1994年)からW(1995年)番のモデルに多く見られ、変色の度合いは様々ですがブラウンがより濃いものが高い評価を受けます。
ロレックス デイトナ 116519LN 買取相場・価格
製造期間:2017年~
かつて「ロレックスの価格高騰」と言えばステンレスモデルが主流でしたが、その波は今や金無垢モデルにも波及しています。いや、むしろ、金無垢デイトナだけに限って言えば、SSを凌ぐ売り時を謳歌している、と言っていいのではないでしょうか。
金無垢は素材それ自体が高いため、当然SSを超える価格で販売されています。モノにもよりますが、定価はSSモデルの1.5~3倍ほど。こういった価格の高さからSSモデルに需要が集中してきました。
しかしながらSSモデルが上がりすぎて、逆に金無垢モデルの方がお得、という逆転現象が起きます。加えて金無垢デイトナそのものの魅力から人気が徐々にあがっていき、それに伴って買取価格もまた押し上がっています。「結構最近、金無垢デイトナを定価を下回る価格で手に入れた」という方も多いのではないでしょうか。そんな方々は、売るなら今がねらい目です。モノによっては、買取価格が定価超えを果たしています!!
その最も顕著なものが、本項でご紹介するホワイトゴールド製116519LNです!
デイトナ 116519LN スティール/ブラック文字盤の買取相場・価格推移
現行のホワイトゴールド製デイトナが116519LNです。バーゼルワールド2017にて、116500LN同様に精悍なブラックセラクロムベゼルを携えて登場しました。
ちなみに全世代にあたる116519は2000年~2016年にかけて製造されており、同じくWG製とはなりますが、ベゼルはメタルです。
年 | 付属品 | 買取金額(平均値) |
2019年 | 箱/保証書 有 | 約310万円 |
2020年 | 箱/保証書 有 | 約337万円 |
2021年 | 箱/保証書 有 | 約438万円 |
2022年 | 箱/保証書 有 | 約490万円 |
2023年 | 箱/保証書 有 | 約480万円 |
2024年 | 箱/保証書 有 | 約520万円 |
近年のロレックス全体の高騰により、2017年と比べると非常に高い上昇率となっていることがおわかりいただけるでしょう。ちなみに116519LNのスティール×ブラック文字盤の定価は3,741,100円(製造終了当時)。既に買取価格で定価超えを果たしており、定価以下で手に入れた方は、今売ればプラスで利益を手にすることができるでしょう。
前述の通り、金無垢モデルは全体的に相場が上がっていますが、116519LNは中でも別格の上昇率。ホワイトゴールド×セラクロムベゼルの色合いが、116500LNを思わせるシンプルさ・使いやすさを有していることが大きな要因でしょう。もちろんイエローゴールドのようないかにも金無垢!といったモデルもいいのですが、やはり腕時計において「ビジネスシーンでの使いやすさ」は大切ですよね。
なお、116519LNにはインデックスにダイヤモンドをセッティングしたハイエンドモデルがありますが、買取価格は通常インデックスのスティール×ブラックよりも少し低めの相場です。
買取価格(平均値):約500万円(2024年11月現在)
スティール×ブラックの文字盤は、他素材や過去モデルにはそう多くない、というのが嬉しいところですね。
よく「どのモデルの相場が上がりやすいの?」というお問合せをいただくことがあります。この回答は難しいのですが(正確な予測ができないため)、一つには「かっこいいデザイン」「万人受けしやすいデザイン」というものが挙げられます。スティール×ブラックの洗練されたかっこよさというのは、その典型ではないでしょうか。
ロレックス デイトナ 116518LN 買取相場・価格
出典:https://www.rolex.com/ja
製造期間:2017年~
同じく2017年にセラクロムベゼルを携えて誕生した116518LN。こちらは、イエローゴールドが美しい一本です。
前述の通り、イエローゴールドなどのようないかにも金無垢といったモデルは、美しさこそあれ普段使いに向かないといった層が多かったのか、SSモデルのように定価を大きく超えるプレミア価格にはなりづらい側面がありました。
しかしながら近年、SSモデルの相場高騰に引っ張られて、加えて金無垢デイトナの魅力が再認識されて、相場が上昇しております。また、金無垢の方が海外では投機目的といった要素が強く、中国・インドなどの需要拡大も起爆剤となったのでしょう。
当然ながら買取相場も上昇しており、かつて定価を下回る金額で販売されていたことを考えると、あるいはSSモデルを超える売り時を迎えています。
デイトナ 116518LN の買取相場
116518LNは初出からまだ時間が経っていませんが、密かに人気を集めているモデルです。
定価よりも高く売れるゴールド系デイトナとして注目されています。
まず、ブラック文字盤。
2024年11月時点の買取相場は約500万円。コロナウィルスにより下げ相場となりましたが、高い水準をキープしています。ちなみに定価は3,741,100円ですので、定価よりも高い価格で売ることができます。
次に人気の高いシャンパン×ブラック文字盤。
2017年時点での買取相場の平均値はだいたい240万円でしたが、2024年11月時点、当店では、未使用品550万円、中古品530万円の定額買取をご案内しております。ちなみに当モデルの定価も3,741,100円です。
この116518LNのシャンパン文字盤、今本当に品薄で、多くの時計店が在庫確保に躍起になっている状況です。
もともとはブラック文字盤やホワイト文字盤、シルバー文字盤などと言った、オーソドックスな文字盤カラーの方が人気がありました。やはり「使いやすい」ことが大きな要因でしょう。
ただ、これはデイトナに限った話ではないのですが、最近シャンパン系文字盤の価格が上昇しています。当店のバイヤーに話を聞いたところ、「最近のロレックスのシャンパンカラーは昔のそれと異なり、色合いがレモン色に近く、ギラギラしていない。洗練された美しさがあるため、スーツなどに合わせやすいのではないか」とのことでした。
真相はわかりませんが、今シャンパンモデルを持っていて、使っていないというのであれば、お早めにお売りになるのが得策かもしれません。
なお、116518LNの現行モデルにも、ホワイト文字盤やオールシャンパン文字盤。あるいはダイヤモンドインデックスやホワイトシェル文字盤といったハイエンドモデルも存在し、非常に高い人気を博しています。
ロレックス デイトナ 116515LN 買取相場・価格
製造期間:2011年~(現行はラバーベルトに統一)
116515LNは、エバーローズゴールド(ピンクゴールド)製のデイトナです。2011年に新しいデイトナとして誕生しました。
スポーツロレックスに革ベルトを合わせるという上品さもさることながら、セラクロムベゼルを搭載し、精悍な顔立ちになったことで大きな話題となりました。よくデイトナのセラクロムベゼルはSSデイトナの116500LNが代表のように言われることがありますが、このベゼル自体は2005年に誕生し、スポーツロレックスに搭載されています。そのため116515LNはデイトナの新境地として(過去のプラベゼルのリバイバルとも言えますが)、どこか特別な存在となっています。
なお、冒頭でも述べたように現在はオイスターフレックスという、ロレックスの独自ラバーベルトに一本化されていますが、そちらもエバーローズゴールドの上品さと程良くマッチしており、同様にデイトナを代表する人気モデルとなります。
デイトナ 116515LN チョコレート文字盤の買取相場・価格推移
大人の色気があるチョコレート文字盤の116515LN。人気の高い逸品です。
エバーローズゴールドと文字盤の色味がマッチし落ち着いた高級感を出しつつ、ブラックベゼルとホワイトインデックスがメリハリをしっかり出して視認性も◎。
こちらは2024年11月時点の定額買取において、中古品で約540万円でご案内しております。
116519LNや116518LNと同じく定価超えを果たしており、安定して上昇を続けている印象です。
ちなみに当文字盤デザイン自体は生産終了しているので、稀少性がますます高まる可能性はあります。
今売り切るのもよし、もう少し待つのもよし。売り時が悩ましいモデルです。
デイトナ 116515LN アイボリー文字盤の買取相場・価格推移
もともとホワイトだった、というのではなく、こちらは柔らかなアイボリー文字盤です。
現行116515LNの中で非常に人気が高く、インダイアルやインデックスもエバーローズゴールド製となっていることが特徴です。
こちらは2024年11月時点の定額買取において、未使用品530万円、中古品でも500万円前後でご案内しております。
アイボリーはやわらかな色合いが本当に美しいので、人気や相場上昇もうなずけますね。
デイトナ 116515LN ブラック×ピンク文字盤の買取相場
ブラックとピンクカラーを文字盤に配した116515LNは、二種類存在します。
まず、ブラックベース×ピンクインダイアル
こちらは2024年11月時点で約500万円にて取引させていただいております。
もう一つはピンクベースにブラックインダイアルのタイプ。
こちらも約500万円でお買取りさせていただいています。
もともとブラックベース×ピンクインダイアルのモデルの方が人気があったのですが、実は最近ジワジワとピンクベース×ブラックインダイアルに需要が集中しており、相場が上がっています。
何度か言及していますが、最近かつて定番ではなかった文字盤デザインに人気が集まっています。昔は定番であればあるほどいい、だったのが、個性を出せるデザインへのニーズが高まってきたためでしょう。事実、リシャールミルやロジェデュブイといった、「自分だけの一本」を持てるブランドへの人気が、近年飛躍的に高まっています。
もしかしたら今後、ナンバーワン実勢相場になるかも!?
ロレックス デイトナ 116509 買取相場・価格
製造期間:2004年~
先程ご紹介した116519LNと同様に、ホワイトゴールド製デイトナとなりますが、こちらは昔ながらのメタルベゼルを採用したモデルです。
今年で15年の歴史を持つ現行デイトナ屈指のロングセラーとしても有名ですね。ブレスレットもホワイトゴールド製なため、金無垢時計らしいズッシリとした重厚感が味わえます。
長い歴史の中で様々な文字盤カラーが輩出されてきましたが、一番人気は116515LN同様スティール×ブラック!次いでブルー文字盤となります。
デイトナ 116509 スティール×ブラック文字盤の買取相場
光沢あるスティールベースをブラックインダイアルで引き締めたスタイリッシュな一本です。
需要の高さと相まって流通量もそう多くはなく、稀少性がさらに相場を押し上げる・・・といったスパイラルを描く一本。やはり上品なホワイトゴールドは強いと思わざるをえません。
2018年の買取相場は240万円ほどともともと高かったのですが、2024年11月時点の定額買取においては、未使用品580万円、中古品550万円でご案内しております。ちなみに定価は4,951,100円。オールホワイトゴールドということでもともとの定価が高いのですが、定価に迫る相場が実現しています。
デイトナ 116509 スティール×ブラック 現在の買取価格はコチラ
デイトナ 116509 ブルー文字盤の買取相場
ホワイトゴールド製デイトナ116509の二番人気がブルー文字盤です。
当店では2024年11月時点において、未使用品580万円、中古品550万円の定額買取をご案内しております。ちなみにブルー文字盤も定価は4,951,100円。2018年上半期の買取相場は約235万円ほどでしたので、その上昇率のすさまじさがおわかりいただけるでしょう。
ロレックスに限らず、ブルー文字盤自体の人気が高まっていることも、相場を上げている要因と言えます。
ちなみに116509には屈指のハイエンドモデルがあります。それは、メテオライト文字盤やソーダライト文字盤。
もともと定価や実勢相場は高かったのですが、近年ますますの人気に。
投機目的で所有されている方も多く、売るにも買うにも良いモデルと言えるでしょう。
ロレックス デイトナ 116505 買取相場・価格
製造期間:2008年~
こちらもメタルベゼル&ブレスレットを採用した、エバーローズゴールド製デイトナです。
ホワイトゴールドと異なりパッと見で金無垢とわかる風貌ながら、ピンクゴールドの上品さが決してギラギラしすぎるゴージャス感を演出しません。
そのため幅広い層から人気を集めており、年々人気を高めています。
デイトナ 116505 ブラック×ピンク文字盤の買取相場
こちらも2024年11月時点の定額買取において、未使用品595万円、中古品575万円でご案内しております。
当モデルは2018年の時点では約260万円ほどの買取相場でしたが、やはり近年相場を上げています。
ちなみに116515LNと同様にピンクベース×ブラック文字盤のモデルも存在します。
やはり同様に昔に比べて相場を上げており、売り時のビッグウェーブに乗っています。
ロレックス デイトナ 116506 買取相場・価格
出典:https://www.rolex.com/ja
製造期間:2013年~
デイトナ誕生50周年を祝してラインナップした、特別なデイトナがこちら!ケース・ブレスレットにプラチナを使用した一本です。
プラチナはゴールドを上回る格式を持つ貴金属。現在はプラチナ相場が落ちているとは言え、ホワイトゴールドとはまた違った白銀色が本当に美しい素材となります。ブライダルリングなどでは、プラチナは鉄板ですね。
そんなプラチナを全面に押し出したデイトナ。デイデイトでも存在しますが、スポーツロレックスでは唯一となります。プラチナモデルにのみ採用されるアイスブルー文字盤、チェスナットブラウンと呼ばれる。栗色のベゼルやインダイアルが、得も言われぬ色気を醸し出します。
こちらは登場以来、本当にずっと高い相場をキープしてきたのですが、2019年以降はそれがより顕著に。製造本数が少ないことも相まって、ロレックス随一の特別感を放っています。
デイトナ 116506 アイスブルー文字盤の買取相場
もともと人気が高い、と申し上げましたが、2018年の買取相場は約555万円。プラチナを使った超ハイグレードモデルでありながらも常識的な買取額となっていました。
しかし、ロレックス人気が急速に高まった夏場以降、相場は一気高騰!
当店における2024年11月時点の買取価格は未使用品~1,650万円前後、中古品~1,550万円前後という驚異的な買取価格となっています。
もし2017年頃、630万円でご購入されていたとしたら、たとえ中古であっても900万円の利益を手にできる、というわけです。
そのため今所有している方は、かなりねらい目の時期と言えるでしょう。
デイトナ 116506 アイスブルー 現在の買取価格はコチラ
ロレックス デイトナ 116508 買取相場・価格
出典:https://www.instagram.com/rolex/
製造期間:2016年~
これぞ金無垢ロレックス!といった様相のイエローゴールド製デイトナ。イエローゴールドはゴールド特有の色味やゴージャス感を味わえるとあって、やはり定番と言えますね。
オーソドックスな外装ですが、実は116508自体は2016年登場と結構最近です。というのも、116528の後継機にあたるのですが、新デザインのタキメーターベゼルが採用されることとなりました。
外装自体は大きく変わらなかったこともあってか、登場時はそこまでの相場ではなかったのですが、やはり最近の需要集中には目覚ましいものがあります。
より顕著なのが、グリーン文字盤です。
デイトナ 116508 グリーン文字盤の買取相場
他のスポーツロレックスには絶対にないようなグリーン×レッドラインという、オシャレな色味が魅力のこちら。事実、サブマリーナの116610LVともまた違った様相を呈します。
イエローゴールド×グリーンという、ともすれば目立ちすぎるデザインの受けが悪かったのか、2年ほど前の実勢相場は300万円ちょっとでした。
しかしながら当店における2024年11月時点の買取価格は未使用品~1000万円前後、中古品~900万円前後でご案内しております。すごい上昇率ですよね。
この数か月116508の相場は高騰傾向にあるため、もし今使っていない116508をお持ちの方は、文字盤色にかかわらず今を売り時と考えることをお勧めいたします。
ロレックス デイトナ 116503 買取相場・価格
製造期間:2016年~
イエローゴールド×ステンレススティールのコンビ、いわゆるロレゾールのデイトナとなります。
これまた116523の後継機種にあたり、ベゼルの仕様が変更されました。
ゴールドモデルが欲しいけどちょっと高い。嫌味な感じがしないか心配。そんな方々から根強い需要を誇るコンビモデル。事実、デイトジャストや他のスポーツモデルでも、コンビモデルが放つ存在感は特別です。
そんな背景もあってか、116503は比較的ずっと高値安定な傾向にあります。2020年に入ってからはその相場がさらに上昇しており、ロレックスファンも投機目的の方からも熱視線を浴びせられる注目モデルとなります。
デイトナ 116503 ブラック文字盤の買取相場
116503の中でも、ド定番のブラック文字盤。
2017年~2018年の上半期にかけては140万円前後の買取相場でしたが、現在その値を大きく上げております。当店での2024年11月時点の買取価格は未使用品300万円、中古品280万円の定額買取にてご案内しており、順調に右肩上がりを続けていると言っていいでしょう。
デイトナ 116503 ホワイト文字盤の買取相場
同じくド定番のホワイト文字盤。
当店では2024年11月現在、未使用品300万円、中古品でも280万円の定額買取にてご案内しており、ブラック文字盤と同様に高い相場をキープしています。
つまり、同様に人気が高いということですね。
デイトナ 116503 シャンパン文字盤の買取相場
これまではあまり注目されてこなかった、シャンパンカラーもねらい目。
当店では2024年11月現在、未使用品290万円、中古品280万円の定額買取にてご案内しており、いずれも高めの相場で安定しています。
まとめ
キング・オブ・クロノグラフとも称されるデイトナの、代表モデルの近年の買取価格推移をご紹介いたしました。
現在ロレックスは全体的に相場が高騰傾向にあり、売る絶好のチャンスとなっています。
定価超えのモデルも数多く存在しますので、使っていないロレックスを持っている方はぜひ一度買取をご検討くださいませ。
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この記事を監修してくれた時計博士
池田 裕之(いけだ ひろゆき)
- (一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
- 高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長
1982年生まれ・熊本県出身。
20代でブランド販売店に勤務していく中で、高級時計に惹かれ、その奥深さや魅力を知っていく。29歳で腕時計専門店へ転職を決意し、GINZA RASINに入社。
豊富な時計への知識を活かして販売・買取・仕入れに携わり、2018年8月にはロレックス専門店オープン時、店長へ就任した。販売・買取ともにリピーターが多い。時計業界歴17年。