ロレックスの人気モデルが、ステンレススティール製(SS)のスポーツラインに偏っていることは、もはや誰もが知るところです。
実際、これから購入をお考えの方は、まずSSデイトナやサブマリーナなどが候補に挙がっているのではないでしょうか。
でも、正直SSモデルの価格、「高いなぁ」と思いませんか?
ステンレススティールはきわめて優れた特性を有する素材ですが貴金属には分類されません。そのためロレックスを始めとした高級ブランドでは「エントリー」または「基幹モデル」としてSSモデルを配置し、そのハイエンドとしてゴールドやプラチナを用いたモデルを展開することが一般的です。
一方で、ことスポーツロレックスに関して言えば、多くのSSモデルが定価を大きく超える「プレミア価格」を記録しており、驚くような相場を形成してきた厳然たる事実があります。
そんな中でお勧めしたいのが、金無垢(ゴールド)モデルです。
でも、金無垢はご存知の通り、数ある素材の中でもトップクラスの価値を有する貴金属。そのため定価が高く、ポンと購入できるような代物ではありませんでした。
しかしながら、様々な社会情勢が絡み合い、必ずしも「金無垢ロレックスは高すぎて手が出ない」と言い切れなくなってまいりました。
この記事では、今ロレックスの金無垢(ゴールド)モデルを買うべき三つの理由と、デイトナやサブマリーナ,GMTマスターII、デイデイトと言った、魅力的な金無垢モデルについてご紹介いたします。
目次
今ロレックス 金無垢(ゴールド)モデルを買うべき三つの理由
冒頭でも述べたように、現在スポーツロレックスのSSモデルの価格高騰が、凄まじいことになっています。
ステンレススティールは、とても我々に身近な素材です。キッチンや洗濯機のドラム,自動車のモールに建築材料と、あらゆる用途で使われていますね。
「ステンレス」は錆びづらいことを意味しており、さらに頑強。加工や仕上げ等を行いやすく、装飾品でも重宝されてきました。
なお、ロレックスで使われるステンレススティールは「SUS904L(配合成分が通常SSと異なる。別名スーパーステンレス)」と呼ばれる高級SSで、家電や資材として使われるSSに比べてとても高品質という特徴があります。
高品質とは言え、SSモデルはそれに準じた値付けが行われます。そしてハイエンドとしてSS×ゴールドのコンビモデル、さらにその上位機種として金無垢モデルがラインナップの構成となっています。
しかしながら現在はSSモデルに人気が集中しすぎて、常時品薄。デイトナやGMTマスターIIと言ったモデルは正規店から姿を消し、並行輸入店でも相場を上げ続けている状況です。
例えばデイトナ 116500LN 白文字盤は、税込定価1,387,100円に対し、新品並行相場は300万円超え。中古でもほとんど変わらないような相場を形成しており、ともすれば金無垢モデルよりも高い相場上昇率を築いてしまっているのが現状です。
ちなみに、従来はSSモデルに比べれば相場が落ち着いていたSS×ゴールドのコンビモデルもまた、釣られて価格が上昇してしまったケースが少なくありません。
そこで、金無垢(ゴールド)モデルの出番です。
上記相場状況を形成する今、ロレックスの金無垢モデルを買うべき理由を、徹底解説いたします!
理由①金無垢(ゴールド)モデルの方がお得感が強いため
意外に思うかもしれませんが、まず第一の理由として挙げたいのが「SSモデルに比べて金無垢モデルの方がお得感が強くなりつつある」ということです。
前述の通り、金は貴金属の中でもきわめて高い価値を誇ってきました。
その価値の歴史は有史以来と言っても過言ではなく、古代エジプトの装身具,紀元前リディアの世界最古の金貨・・・古くから人々は金の価値を認め、共有し、受け継いできました。
この価値は、金そのものの美しさもさることながら、稀少性に大きく由来しているでしょう。
金は鉱床から採掘されることとなりますが、実はその生成がきちんと解明されておりません。最も有力な説は、数十億年前の恒星の核融合で生成され、その「星」の爆発によって隕石とともに地球に降り注いだ、というもの。人工で生成する技術お確立されてはいません。
こういった背景から十分な量が産出されておらず、これまで人々が採掘できた金の量は競泳用プールにするとわずか約3.8杯分(約18万トン)。さらに埋蔵量ともなると、約5万トンほどと言われています。
そのため金は稀少価値も価格も高く、時計ブランドの中でもハイメゾンしか扱っていません。
しかしながら、ここまでご紹介してきた貴金属市場の伝統と常識が、ロレックス相場で覆されています。と言うのも、SSモデルの相場が上がりすぎて、金無垢モデルの方が逆にお得感が高くなっているのです。
例えば、ピンクゴールドが眩しいこちらのGMTマスターII 126715CHNR。
税込定価4,050,200円のところ、新品並行相場は440万円台。もちろん高額なのですが、SSの126710BLROが税込定価1,020,800円であることに対し新品並行相場が220万円前後~であることを鑑みれば、お得感が強いことがおわかり頂けるのではないでしょうか。
なんせ、定価は約300万円もの差があるにもかかわらず、実勢相場は約220万円の差です。
SSモデルに釣られて高騰しているスポーツロレックスだとお得感が見えづらいかもしれませんので、こちらのデイデイト40 228238A (Aはバゲットカットがインデックスにセッティングされたモデルのリファレンス)例にとります。
こちらは、税込定価は4,050,000円であることに対し、新品並行相場は400万円前後~。
デイデイトは文字盤カラーやインデックス形状によっても相場が上下するのですが、いずれも定価からかけ離れたような実勢相場ではなく、プレミアがついているわけでもありません。また、正規店で購入できる事例もしばしば見られます。
つまり、SSモデルが高騰しすぎて、金無垢モデルの方が「上昇率がゆるやか」「定価に対して値上がりしすぎていない」、ということがわかります。
また、とりわけ日本国内で顕著な事例ですが、日本では男性が金無垢時計を身に着けることを「華美」ともすれば「成金」などと捉える向きもあり、敬遠する方が少なくありません。
そのため派手に需要が集中しづらく、落ち着いた相場動向を築く傾向にあるのです。
理由②今後相場高騰するポテンシャルを秘めているため
前項で「落ち着いた相場動向を築く」と解説いたしましたが、今後はそうとも限りません。
なぜなら、「金無垢モデルはお得」と言いましたが、デイトナやGMTマスターIIなど、人気モデルに至っては既に高騰が始まっています。
しかしながら、それでもなおロレックスの金無垢モデルをお勧めする理由があります。それは、今後金無垢ロレックスはさらに相場高騰する可能性が高い、というものです。
SSモデル並・・・とは言いませんが、「伸びしろ」という意味ではあるいはSSモデル以上かもしれません。
この相場高騰のからくりには、いくつかの要素が絡まっています。
その最たるものが、「金価格の高騰」です。
そして、この金価格を解説するためには、現在の社会情勢の話が欠かせません。
2020年、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で、世界は未曾有の情勢不安にさらされています。
未だ特効薬のないこのウイルスは感染力がきわめて強いことが何よりの特徴で、そのため世界各国ではモノ・人の行き来の制限が余儀なくされてきました。
この情勢下において、経済危機に陥る地域は少なくありません。
ロックダウンや緊急事態宣言に伴い経済活動を休止せざるをえないこと。また、これまで観光や貿易に経済を依存してきた地域ではその収入源が激減していることが深刻となっており、しかもその先行きは未だ見通せていない状況です。
新型コロナウイルス罹患者の重症化率がそれほど高くないと言われているわが国でも急速に景気が悪化し、つい先日は景気後退が認定されましたね。
こういった社会の閉塞感が強まる時に価格を上げるのが金です。
プラチナやパラジウムも金と並んで相場が上下する貴金属ですが、これらは産業用途が主であり、経済が回っている時ほど価格を上げます。
一方の金は、正反対。
むしろ「有事の金」「安全資産」などと呼ばれるように、社会情勢が悪化するほど需要が集中し、相場が上がる傾向にあるのです。
なぜなら金は、はるか昔から世界共通の価値ある貴金属と認識されてきたため、価値が落ちづらいという特性があるため。つまり「どこでも」「いつでも」換金しやすいということですね。
金はジュエリーや高級時計といった宝飾品に用いられることも多いため、これらの需要が上がった時も相場が上がります。
しかしながら世界では金を「持ち運べる資産」として認識することが多く、とりわけ自国通貨の弱い地域などでは何かあった時に金を買い込み、貯蓄とするケースが大変多いのです。
こういった背景から今金価格は上がりに上がり、2020年8月7日、地金小売り価格は7,769円/グラムという過去最高値を叩き出しました。
ちなみに日本における過去最高値は1980年1月21日に記録したグラム6,945円とされてきました。この記録は長らく破られていなかったのですが、現在は大きく引き離し、今なお更新中という事態です。
ここで気をつけたいのが、金価格が上がったからと言ってロレックスの金無垢モデルの相場がすぐに上がる、というわけではないことです。
なぜなら時計の価値は素材ではなく、ブランドやモデルの人気(需要と供給の関係性)、コンディション(新品・中古含む)などが絡まり合って決定づけられること。ゴールド製のジュエリーなどは買取後に鋳潰されて金だけリサイクルされる、といった経過をたどりやすいことに対し、時計はそのまま再販されるケースが多いことが要因です。
しかしながら、メーカー(ここではロレックス)が原材料高騰を理由に定価を値上げした時、それが相場に反映される可能性が大いにあります。また、時計が修復不可能なほど劣化してしまったり破損してしまったりした場合でも、鋳つぶせば最低でも素材分の価値は担保されるというメリットが全ての金無垢時計にはあります。
さらに言うと金価格の上昇だけが原因ではなしに、金無垢モデルは確実に相場を上げています。
それは、SS製モデルの相場上昇に釣られて、ということもありますが、買い手側の価値観がより多様となり、「金無垢モデルが欲しい」といった需要が増えてきているためです。
また、とりわけ金無垢モデルの需要の高い中国がいち早く経済活動を再開させたことも関係しているでしょう。
こういった理由から、ロレックスの金無垢モデルは今後さらに相場を上昇させる可能性が高く、「リセールバリュー」を重要視される方にとっては、既に相場が上がりすぎてしまっているSSモデルと比べて、かなり狙い目な時計となっております。
理由③基本デザインやスペックはSSと同一。なのにかくも美しい
一度、ロレックスの金無垢モデルを手に取って頂きたいな、と思います。
その美しい輝きやずっしりとした重量感に、きっと心奪われることでしょう。
金がなぜ古来から人々に愛されてきたかと言うと、その美しい輝きに理由がありますね。金は光の中の「青」のみを吸収し、それ以外の色は反射させるという特性ゆえに、金ならではの輝きを有することができています。ちなみにゴールドの語源はサンスクリット語の「輝き」です。
さらに近年では、配合成分を変えることでピンクゴールドやホワイトゴールドと言った、金にカラーリングを施す技術が発達しており、ますます多彩な美しさを楽しめるようになってきました。
金無垢とは言え、実は純金をそのまま装飾品として使うことはほとんどありません。金は非常に柔らかく展性に富むため、少しの衝撃で傷ついたり凹んだりしてしまいます。それを防ぐために銀や銅を割り金として「合金」することとなり、高級時計の多くがK18(Kはカラット。純度のこと)と称される、金の含有率が75%程度のゴールドを用います。
この時に含有する成分によって色味を変化させることが可能です。例えば銅の成分を多くするとレッドゴールドやピンクゴールドに、パラジウムやニッケルを多くするとホワイトゴールドに・・・といった具合です。
ただし、他の金属を含有するということは、それだけ金の特性を弱くするということに繋がります。金は基本的には変色や酸化をせず、温度・湿度・酸素といった外的影響をほとんど受けません。しかしながら他の金属を加えることで、割り金分が錆びたり退色したりしやすくなる傾向にあります。
とりわけ銅の含有率が高いレッドゴールド(またはピンクゴールド)は、変色にさらされやすい傾向にあります。
そこでロレックスでは独自配合した「エバーローズゴールド」を開発。2005年頃から用いているこのカラーゴールドは変色に強く、金無垢モデルであってもロレックスの実用性は堅持されていることがおわかり頂けるでしょう。
さらに付け加えると、ロレックスはハイエンドに金無垢モデルを据えているとは言え、スペックや基本デザインはSSモデルと同一です(デイデイトは金無垢のみですが)。
そのためロレックスの魅力である「完成されたデザイン」「高い実用性」「高品質」は変わらず、それでいてラグジュアリーなテイストも楽しめるとあって、金無垢モデルは「価格」「相場」はもちろん製品としても強くオススメしたい逸品なのです。
今買いたいロレックス 金無垢(ゴールド)モデル5選
ロレックスの金無垢には、どのようなコレクションやモデルが存在するのでしょうか。今買っておきたいロレックスの金無垢モデルを5選ご紹介いたします。
GINZA RASINの販売部門で非常に人気が高く、また、今後価格高騰するポテンシャルを秘めたものを厳選してみました!
①デイトナ
ロレックスを代表するスポーツモデル・デイトナ。
ロレックスの中で唯一クロノグラフを搭載したレーシングモデルであり、さらに「キングオブクロノグラフ」といった呼び名をほしいままにしています。
何度か言及しているように、ロレックスの近年の価格高騰を牽引しているモデルでもあります。
とりわけ現行SSモデルの116500LNが2016年にリリースされて以降は全体的に相場が上がり、金無垢モデルも御多分に漏れず。既に定価を大きく上回る個体も多く、今後さらに相場を上げる可能性が高いと言われています。
そんなデイトナは、スポーツロレックスの中では金無垢モデルが豊富なことも特徴です。
定番のイエローゴールドを始めエバーローズゴールド,ホワイトゴールドがリリースされており、さらには文字盤カラーや素材にバリエーションがございます。まさに、選んで楽しいラインナップと言えますね。
加えて、116500LNと同じようなセラクロムベゼルを搭載し、かつオイスターフレックスと呼ばれるロレックス独自の強靭で美しいラバーベルトを採用したモデルも大変人気です。特にホワイトゴールド製の116519LNは「いかにもゴールド!といった華美さがなく、シンプルに使いこなせる」とあり、金無垢デイトナの中でもいち早く需要を集め、相場を高騰させました。
今回ご紹介する金無垢ロレックスの中でも屈指のリセールバリューを誇ることもあり、まず候補に入れたいコレクションではないでしょうか。
②サブマリーナ
2008年よりリリースされた、現行のオール金無垢サブマリーナ。イエローゴールドとホワイトゴールドの二種のみとデイトナに比べればシンプルなラインナップですが、サブマリーナ特有の精悍さ・堅牢さが加わっており、こちらも大変人気の高い商品となっております。
ちなみに、サブマリーナでセラクロムベゼルと言うと現行SSモデルの116610LNまたは116610LVが有名ですが、当コレクションで初めて同ベゼルが採用されたのがホワイトゴールド製116619LBでした。
上品なホワイトゴールドと爽やかで光沢感あるベゼルが、大変マッチしていると大きな話題になったものです。
生産終了モデルの中にはインデックスにダイヤモンドをセッティングしたさらにゴージャスな個体も存在しており、デイトナほど価格高騰していないということも相まって、狙い目な金無垢ロレックスと言えるでしょう。
③GMTマスターII
出典:https://www.instagram.com/rolex/
パイロットウォッチとして、ローカルタイムの他に第二時間帯・第三時間帯の表示ができるGMTマスターII。現在、デイトナに次いでロレックス相場を賑わせる立役者となっております。
その理由は、もともとユニークなカラーリングベゼルやGMTという便利機能へのニーズも大きかったかもしれませんが、さらに2018年にリリースされた新作126710BLROの存在が大きいでしょう。
この126710BLROは、GMTマスター(単独稼働できるGMT針を備えたGMTマスターIIが出る以前は第二時間帯表示までのGMTマスターがリリースされていた)時代、同コレクションのアイコンを担っていた「青赤ベゼル―通称ペプシー」をリバイバルしたことが大きな特徴です。
そう、青赤ベゼルはGMTマスターの生産終了とともにロレックスのSSモデルから消えていたのですが、この度復刻されたということでロレックス愛好家を中心に大いに盛り上がったのです。
でも、実はホワイトゴールド製GMTマスターII では、2014年から赤青ベゼルがラインナップされていました。
デイトナやサブマリーナの項でも言及したように、プラチナコーティングを施したセラクロムベゼルによってツートンカラーを再現しており、アルミとは異なる光沢感や高級感を獲得しました。
ちなみに現行モデルは文字盤がブルーとなった126719BLROと、エバーローズゴールド製の126715CHNRの二種が金無垢GMTマスターIIとしてはラインナップされています。
まだリリースされて間もないこともあり(126715は2018年,126719は2019年リリース)、まだ市場での流通量は多くはありません。
そのため相場も比較的高めではありますが、SSモデルにはないエレガントな趣を味わえるGMTマスターIIとして、大変お問い合わせの多いモデルでもあります。
なお、GMTマスターは早い段階から素材やデザインにバリエーションが付けられたコレクションでもあり、生産終了モデルの金無垢が意外と豊富に出回っています。
現行に比べればお安くお求めいただけるものがほとんどですので、気になる個体があれば、ぜひ一度お問い合わせください!
④ヨットマスター
マリン系スポーツロレックスに分類されるものの、サブマリーナやシードゥエラーとはまた違ったラグジュアリーな雰囲気を備えるこちら。ヨッティングを楽しむセレブリティをターゲットに開発された、ヨットマスターです。
初出は1992年と、比較的新しいシリーズです。さらに発売当初は「ラインナップが金無垢モデルのみ」というハイエンドライン。回転ベゼルを持ちながらもメモリがエンボス加工されるなど、独特な雰囲気を有するところもヨットマスターの魅力を大きく引き出しますね。
現在はSS×ベゼルプラチナモデルや各種ゴールドとのコンビモデルもリリースされていますが、やはりヨットマスターと言えば金無垢でしょう!
とりわけオイスターフレックスを携えたエバーローズゴールドモデルは、特に高い人気を誇ります。金無垢モデルには珍しく市場でなかなか見かけないほど品薄で、当店でも入荷するとすぐに売り切れてしまうほどです。
また、2019年に初めてヨットマスターに加わった42mmサイズも、上品なオールホワイトゴールド×オイスターフレックスのコンビネーションが大きな話題となりました。
デイトナ 116519LNを彷彿とさせるスタイリッシュさも持ち合わせており、2019年に国内入荷した折り付いた初値は420万円台と、デイトナ並!
現在は定価3,052,500円のところ新品の実勢相場は360万円台と、まだ流通量がすくないことからも定価を超えるプレミア価格となっています。
さらに今後急激に供給が増えるとは考えづらく(新型コロナウイルスの影響による減産も大きい)、相場動向に目が離せない金無垢モデルの代表格です。
なお、ヨットマスターの上位機種ヨットマスターIIも、イエローゴールド・ホワイトゴールドがラインナップされています(エバーローズゴールドはSSとのコンビのみ)。
出典:https://www.rolex.com/ja/watches/yacht-master/m116688-0002.html
ヨットマスターIIは、レガッタクロノグラフというヨットレースで用いられる計測機能が付属いていることが特徴です。これはレース開始までのカウントダウン計測を行うもので、さらにベゼルとリンクさせたムーブメントを用いることで、基本操作はリューズのみという使い勝手の良さを実現しています。
上位機種のためそもそもの定価が高いですが並行品では定価を超える相場は現在ではまだ確認できず、お得感の強いモデルと言っていいでしょう。
⑤デイデイト
これまでスポーツロレックスを中心にご紹介してきましたが、ロレックスの金無垢と言えばデイデイト抜きにしては語れません。
デイデイトとはその名の通り、3時位置の日付窓の他、12時位置に曜日窓の表示を持った機能のコレクションを指します。さらに当コレクションは、全てのモデルが金無垢またはプラチナのみ、という、ロレックスきってのハイエンドコレクション!
そのため「成功者が身に着ける時計」などと称されることもしばしばです。
現行ではイエローゴールド・エバーローズゴールド・ホワイトゴールドそしてプラチナの4種の素材がラインナップされていますが、ダイヤモンド等の貴石がセッティングされたもの(さらにカット方法もバゲット,ブリリアントと様々)もリリース。文字盤カラーやデザインが多彩で、1956年の誕生以来製造されてきたデイデイトを含めると、その数はまさに膨大!
ひとくちに金無垢ロレックスと言っても、様々な表情があるのだと再認識させられるものです。
なお、前項でもご紹介したように、デイデイトはスポーツロレックスと異なり、定価を超えるようなプレミア価格を有するものは、ほとんどありません。
ただし、素材が極上ゆえに定価がそもそも高いこと。また、どの個体もいつでも流通している、というわけではなく、とりわけ生産終了しているモデルに関してはいつも出会えるとは限らないことを、ご留意頂ければと思います。
まとめ
ロレックスの金無垢(ゴールド)モデルについてご紹介いたしました!
SSモデルやコンビモデルにばかり目がいきがちですが、実はお得度が高く、それでいてラグジュアリー&エレガント。さらには今後相場が上がるかもしれないポテンシャルを秘めている、金無垢ロレックスの魅力をお伝えできていれば幸いです。
なお、文中でも何度か言及しているように、現行品では既に相場上昇が著しいモデルも散見されています。そのため生産終了モデルを狙ってみる、というのもアリ!
ぜひご自分に合った金無垢ロレックスに出会ってくださいね。
この記事を監修してくれた時計博士
田所 孝允(たどころ たかまさ)
- (一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
- 高級時計専門店GINZA RASIN 販売部門 営業物流部長
1979年生まれ・神奈川県出身。
ヒコみづのジュエリーカレッジ ウォッチメーカーコース卒業後、アンティークウォッチ業界へ。販売・広報を経て、店長を務めていた。
現在はGINZA RASINで商品管理部のチーフに就任。仕入れや買取など、新品・中古・アンティーク問わず幅広い商品管理業務を統括している。
なお、アンティークウォッチへの情熱は健在。アンティークウォッチの買取査定はもちろん、記事執筆・監修にも力を入れている。時計業界歴18年。