船を愛する人のための時計、ロレックス ヨットマスター。
プラチナやエバーローズゴールドといった高級素材を使ったラグジュアリーな時計です。
文字盤の色もブラックやグレー(ダークロジウム)といった落ち着いた色合いで、まさに大人のための時計と言えます。
しかしながらその文字盤の違いで、買取相場が20万円近く違うモデルがあります。
当店が実際に買い取った実績と合わせてご紹介いたします。
①ロレックス ヨットマスター 116622の買取価格
ヨットマスターで今注目が高いのはプラチナコンビRef.116622のダークロジウムです。
2016年の登場以来、メタリックなグレーカラーにターコイズブルーの針と「YACHT-MASTER」のロゴが爽やかで人気を博しています。
当店での直近の買取実績は新品で117万円~128万円でした。
同モデルで文字盤がブルーのものは新品で113~116万円。
また、1992年に登場したファーストモデルを初めとするリファレンスが5桁の買取実績は下記のようになりました。
※USED品、箱・保証書有りのもので合わせております。
■16622
グレー:40~51万円
ブラック:47~57万円
■16623
ホワイト(※箱・保証書なし):56万円
ブルー:59万円
■16628
ホワイト:97万円
いずれも文字盤の色というよりも時計状態や保証の残り期間などで多少の上下があったと言えます。
②文字盤で買取価格に大きな差が出るモデル
基本的にヨットマスターは文字盤の差によって買取価格が大きく変わることはありません。
しかし、エバーローズゴールドコンビの「Ref.116621」はブラック文字盤とチョコレート文字盤とで大きな差が出ました。
下記は直近の新品での買取実績です。
■ブラック文字盤
・並行店購入
・保証書日付:2017年11月
⇒130万円
■チョコレート文字盤
・正規店購入
・保証書日付:2017年10月
⇒142万円
同じくらいの時期に買い取りをさせて頂いた2本ですが、10万円以上の差をつけることになってしまいました。
価格.comによる価格推移グラフを見ると、チョコレート文字盤は2016年8月に市場に現れた時の平均価格は140万円でしたが、人気が低迷してしまい、同年の11月には平均価格が126万円になってしまいました。
しかしそれから急速な回復を見せ、2017年の7月にブラック文字盤が登場する頃には130万円台まで回復しています。
そしてそこからは人気が急上昇し、2018年の2月には157万円台。その後やや落ち着きを見せ、2018年4月現在は150~152万円くらいになっています。
一方ブラック文字盤は2017年の7月に登場し、139万円台からやや落ち始め、10月の終わりくらいから少しずつ持ち直し、現在は134~136万円くらいで推移しています。
文字盤の色で買取相場が異なることはよく起こることですが、ここまで差が大きいのは珍しいのではないでしょうか。
買取価格に差が生まれた理由
理由の一つとしては「チョコレート」カラーの珍しさが挙げられると思います。
ロレックスは文字盤のカラーバリエーションが豊富であり、ラベンダーやミント、リンデンといった、他社にはないカラーの文字盤があります。
しかしながら意外にもチョコレートカラーはあまり採用されておらず、特にスポーツモデルではデイトナ(116505シリーズ)に次ぐ登場でした。
また、チョコレート文字盤はエバーローズゴールドとの相性がとても良く、さらに針やインデックスの縁に使われているゴールドカラーとも調和して、なんとも上品な佇まいとなっています。
ブラック文字盤もたいへん精悍で目を惹くモデルとなっていますが、オイスターフレックスのRef.116655と印象が似ていることもあり、ユニーク性を求める方には物足りなさを感じさせてしまうのかもしれません。
ところでブラウン文字盤(チョコレート文字盤)の平均価格が最も高くなったのは2018年2月14日の157万5,678円でした。
「2月14日」「チョコレート」と言えば…!!
チョコレート文字盤は上品なだけでなく、イベント性を秘めたモデルなのかもしれません。