偽物(スーパーコピー)ロレックスの見分け方と注意点
バッグ、財布、服。
高級ブランド品にはどうしても偽物が付き物ですが、近年「時計」の偽物製造技術が格段に向上しています。
以前は粗が目立ちましたが、今は遠目から見ると本物にしか見えないほど精密な作りです。
そこで今回は偽物時計の定番であるロレックスのコピー品に見受けられる特徴について解説します。
折角購入した時計が偽物だった!
そんな悲劇に見舞われない為にも是非ご一読ください。
目次
偽物ロレックスの基礎知識
偽物ロレックスは主に中国を中心とするアジアの国々で作られています。
ロレックスは一流の時計職人によって手掛けられる最高級の時計ですが、偽物は技術力に劣る作業員が「低コストでどれだけ似せるか」に力を注いだ模造品ということになります。
偽物を作ることも買うことも本来は違法なのですが、インターネットの普及により完全に取り締まることが難しく、未だに偽物が市場に出回っています。
ロレックスの定番ラインナップであれば、どれも偽物が存在します。
ただ、その中でも特に需要の高いエクスプローラーやサブマリーナの模造品のクオリティーは年々上がっており、プロの目から見ても危うく騙されるほどです。
とはいえ偽物に関する情報共有は業界内でも進んでおり、偽物はほぼ確実に判別することができます。
偽物ロレックスを見分けるポイント
ここからは本物と偽物を見分けるためのポイントを紹介致します。
偽物を掴まないためにも、是非ご一読ください。
ケースラグの幅が太い
エクスプローラーによく見受けられる特徴ですが、偽物は本物よりもラグが太いことが多いです。
ディテールが少し雑になっており、シャープさに欠けます。
ケースの刻印がない
本物のロレックスには12時側のケースサイドに型番が刻印されています。この刻印はブレスレットを外さないと確認できないため、偽物はわざわざ刻印を施しません。
もし、購入したロレックスに違和感を感じた場合、この刻印を探してみてください。
無ければ偽物の可能性が高いでしょう。
王冠マークと「ROLEX」の文字が雑
王冠マークとROLEXの文字は職人の優れた技術によって書かれた繊細な装飾です。
本物は文字がシャープな線で描かれていてクッキリとして印象を与えますが、偽物は目に見えて太くなっています。
近年のスーパーコピー品はかなり本物に近づいていますが、ルーペで細部を除くとまだまだ粗が目立ちます。
クラウンマークが雑
ロレックスにはリューズやクラスプにクラウンマークが刻印されていますが、金具類に精巧な刻印を施すのは難しいです。
そのため、偽物の刻印はよく見るとかなり雑な仕上がりになっています。
デイトジャスト機構がない
ロレックスの日付表示は午前0時の日付変更が一瞬で終わるデイトジャスト機構が備わっています。
この機構は偽物には真似のできないモノであるため、カレンダーを回すことで偽物かどうか確認することが可能です。
ただ、本物であっても故障によってデイトジャスト機構が機能していないこともあるため、真偽の判別は他の項目も合わせて確認してください。
針の動きがスムーズさに欠ける
偽物は外観は似せることができても、ムーブメントまでは似せることが出来ません。
そのためスーパーコピー品であっても多少スムーズさに欠ける部分があります。
概ねの偽物は段階的に動くので、1つの指標としてください。
王冠の透かしマークがはっきりと見える
2003年以降に発売されたロレックスは全てガラスに王冠透かしマークが施されています。これは増えすぎた偽物に対するコピー対策の刻印であり、精密機械によって偽物には決して真似できない繊細な刻印です。
この刻印は高精度のルーペを使って斜めから見ないと見えません。コピー業者も懸命にこれを真似ていますが、ハッキリ見えすぎています。
肉眼でわかるくらいに刻印が濃いモノの偽物です。
偽物ロレックスを買わないために
偽物に対する情報共有により、優良時計店であれば偽物を手にしてしまう可能性は極めて低いです。
ロレックスを購入するのであれば、正規店や優良並行店といった確実な購入ルートで買うように心がけましょう。
口コミに優れる専門店で購入すれば、間違いなく本物を手に入れることができます。
逆に避けたほうがよいのはオークション経由や信頼性の低いサイト。
どちらも一見相場より安く買えてしまうため、飛びつきたくなりますが、相場よりも著しく安価に販売しているサイトは危険です。
乱立されるコピーロレックス販売業者
相場よりも著しく安価に販売しているサイトの多くは海外に拠点を置くコピー品販売業者です。
日本向けにWEB販売を展開しており、個人の方が国内から購入できてしまいます。
しかし、そのようなコピー品を販売しているサイトは電話番号、住所が掲載されていないことも多々あり、そもそもが怪しげです。
税関で引っ掛かると商品は届きませんし、返金もされません。さらには、その業者が摘発され、顧客リストもチェックされた場合は違法品を買ったということが分かってしまいます。
何一つ良いことはないので、絶対にこのようなサイトで購入するのはやめてください。
まとめ
今尚進化を続ける偽物ロレックス。
一昔前よりも製造技術が上がっており、素人目には中々判別が難しいクオリティーになってきています。
一番大切なのは信頼のおける店舗で購入すること。
細部まで確認すれば本物か偽物かは判別することが出来ますが、偽物を手にするリスクを自分から負わないことが最も重要です。
この記事を監修してくれた時計博士
池田 裕之(いけだ ひろゆき)
- (一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
- 高級時計専門店GINZA RASIN 買取部門 営業企画部 MD課/買取サロン 課長
1982年生まれ・熊本県出身。
20代でブランド販売店に勤務していく中で、高級時計に惹かれ、その奥深さや魅力を知っていく。29歳で腕時計専門店へ転職を決意し、GINZA RASINに入社。
豊富な時計への知識を活かして販売・買取・仕入れに携わり、2018年8月にはロレックス専門店オープン時、店長へ就任した。販売・買取ともにリピーターが多い。時計業界歴17年。