固形資産において最も価値の高いモノは「金」です。
紙幣は時と場合によって紙切れになる可能性がありますが、価格変動が少ないことから金は投資の対象として世界中から注目を浴びています。
そんな金ですが、何も金はインゴットだけが投資対象ではありません。
貴金属・アクセサリー・金貨、そして金が採用されている高級時計も全て金なのです。
今回は金を売るときの気を付けたいポイントを解説します。
金を少しでも高く売りたいかたは是非ご一読ください。
目次
金の種類について
貴金属であれ、高級時計であれ、金貨であれ、使われている金の種類は多種多様です。
一切何も混ぜてない金は純金(24k)ですが、貴金属類に使われる金は加工しやすいように他の金属と混ぜて作らることが一般的であり、金の純度によって22k・18k・14kとなどに分類されます。
当然純度が高いほど高価買取となるわけですが、実は純度のみで買取金額が決まっているわけではありません。
まずは金の種類について知っていきましょう。
24k
24kは純粋な金。一切他の金属が混ぜられていません。
キズ付きやすく加工にも不向きであることから、貴金属類に使用されることは殆どなく、基本的にはインゴット(金塊)として扱われます。
インゴットは主に投資用として販売されている固形資産であり、1kg、500g、100gまでが一般的なサイズです。
たいていは本体のどこかにグラム数や純度が刻印がされています。金相場はネットで簡単に調べることができますので、おおよその価値は査定に出さずともわかります。
22k
22Kは純金含有量が91.7%の金であり、その他の混合物が8.3%混じっています。近年アジアを中心に人気が高まっていますが、比較的金の種類の中では珍しいタイプといえます。
アクセサリーとして用いられることが多く、特徴は重量感があることです。
ただ、金の割合が9割を超えているため、柔らかくキズ付きやすくなっています。
18k
アクセサリー類、そして高級時計のケースとしてよく採用されるのがこの18kです。
18Kは純金が75%で残りの25%は他の金属が混ざったものであり、加工物としては最適な硬さとなります。
18kは残りの25%に何を混ぜるかによって色味が大幅に変化します。
一般的なのは黄色味の強いイエローゴールドですが、ピンクゴールド・ホワイトゴールド・ローズゴールドといったゴールドも非常に人気です。
また、ロレックスやオメガ、ウブロといった時計ブランドは独自のゴールド素材を開発し、これまでにない美しさを誇る18kゴールドケースを生み出しています。
14k
14Kは純金が58.5%で残りの41.5%は他の金属が混ざった金です。金の割合がかなり少なくなってきているので、金特有の輝きは弱くなります。
10k
10Kは42%が純金の成分に相当する金属。純度の金と比べて丈夫であることや、色調の幅が広いことが特徴です。
以前はちょうど50%が純金でできた12kが人気でしたが、金価格の高騰により、現在はコストがかからない10kの方がアクセサリーに使われるようになっています。
純度が50%を割っているため、金とはいえないという意見もありますが、10kは紛れもない金であり、近年は買取相場が上昇傾向にあります。
金の売り時について
株と同じく、金には売り時があります。高く売れる時に売れば得をしますし、逆に安くなっている時に売れば損をするでしょう。
では、2018年10現在において金を売ることは得といえるのでしょうか?
答えは「YES」です。
金の相場は石油危機や中東の情勢が悪化した1990年代に一度大きく下落し、2000年には1980年の1/3程度の価値まで下がりました。
しかし、以降は右肩上がりに相場を上げていき、2018年においては2000年の5倍程度にまで高騰しています。
この相場は過去最大の金バブルと言われた1980年の相場を上回っており、未だかつてない高値といっても過言ではありません。
つまり、過去に金を買っていた方であれば、確実に得をする相場となっています。
今後も相場は上がると予想されていますが、投資の世界はいつなにが起こるか分かりません。
今売れば大きく儲けられますが、もう少し待てば更に儲けることが出来るかもしれませんし、大幅な下落が起こったときは損をする可能性もあります。
金に明確な売り時は存在しないため、売り時は「金を売りたくなった時」としかいえません。
相場が安定的な金は投資先として人気
あらゆる投資先の中でもとりわけ人気のある「金」。
株と同じで常に金の相場は変動している「金」ですが、その相場は非常に安定しています。
その理由は以下の通りです。
■尽きることのない資源であること
■宝飾品・工業品として使える
金は石油や原油などの有限資産とは異なり、採掘され続けている再利用可能な資源です。
現状では資源の価値が下がることは考えにくく、需要が尽きないことから相場が安定しています。
この安定性から金は「純金積み立て」と称されるほど、投資先として信頼されているのです。
また、指輪やネックレスといった装飾品として利用されることの多い金ですが、実は電化製品やスマホのパーツにも使用されています。
工業品としての側面もあるため、たとえ貴金属としての需要が下がっても金自体の価値が下がることはありません。
金の買取で気を付けたいこと
価格の高騰により、2018年は金を売るタイミングとは適しているといえます。
ただ、金の買取依頼をするにあたり気を付けたいポイントが幾つか存在します。
売る時は為替をチェック
金の相場の指標は世界中の純金が集まる「ロンドンの金市場」が目安となっています。
そして、この金市場では米ドルによって売買取引が行われているため、金の相場は「米ドル」を基準に算出されます。
つまり、金の買取金額が為替の影響によって左右されるわけです。
一般的に金は
■円高が買い時
■円安が売り時
ですので、金を売る際には為替をチェックし、円安傾向に時に売る方が得をします。
素材だけの価値しかつかない場合もある
高級時計やアクセサリーなど、18kを使用した金に関しては金以外の部分に大きな価値が付きます。
ジュエリーなら金の価値に加え、宝石の価値も査定額に加わります。
高級時計に関してはムーブメントの性能やブランドのステータス性によって同じ18kが使われている時計であっても価値が大きく異なります。
近年発売され、状態が良いモノであれば大半の18k高級時計・アクセサリーに関しては付加価値が付くと思ってもよいでしょう。
しかし、古くなってしまった時計やアクセサリーに関しては付加価値が評価されず、素材だけの価値しかつかない場合もあります。
時計であれば古い時計であってもアンティークとして価値が付く場合がありますが、人気ブランド以外の時計であれば数十年経過した時計は付加価値が付かないかもしれません。
その場合、時計ではなく金として買取してもらうか、手元にとっておくか選ぶことになるでしょう。
業者選びは慎重に
金の買取依頼をする際にとにかく気をつけたいこと。それは「適正価格」で買取してくれる業者を選ぶに尽きます。
金は買取相場が決まっています。
優良業者であれば相場から大きく離れた買取金額を提示することはまずあり得ません。
しかしながら未だに買取金額を意図的に引き下げてくる業者も存在します。
悪質な業者は正確に金のグラム数を測らずに安い価格を提示し、高級時計やアクセサリーといった金以外の付加価値が存在する品であってもグラムで買取を行おうとします。
このような業者に金を売ってしまうと、大きく損をしてしまう可能性もありますので、くれぐれも業者選びは慎重に行ってください。
また、基本的には時計は時計買取専門店に、アクセサリーはアクセサリーの買取専門店に持ち込むのがオススメです。
買取依頼を検討している店舗の口コミをネットで調べて、良い評価が多ければその店舗を信頼しても良いと思います。
最後に
現在の金相場は高い水準をキープしており、金を売るタイミングとしては適しています。
ただ、為替によって買取価格が日ごとに大きく変化しているため、円安に動いた時に売ることがオススメです。
最近では10/11の24金相場は約4,620円/gでしたが、10/22には約4,752円/gに高騰しました。僅か10日間の間に約132円/g高騰しており、買取の際にはかなりの差が生まれます。
損をしないために、金の相場を日々チェック週間を身に着けておくとよいでしょう。