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オーデマピゲ・パテックフィリップ・ヴァシュロン買取強化

時計買取, 時計買取の基礎知識

金やパラジウムの価格高騰。高級時計の買取価格への影響とは?

最近よくニュースで見かける、貴金属の価格高騰。特にこれまでは金・プラチナより安く買えるはずだったパラジウムが過去最高値を更新し続けており、今や貴金属市場において主役に躍り出るという、逆転劇が起こっています。
一方でプラチナはパラジウム高騰に下押しされ、価格は低迷。むしろ、供給過剰や需要鈍化のせいで、2019年も値下がり傾向にある、といった予測が強くなってまいりました。

こういった貴金属の価格推移は高級腕時計業界において無関係ではありません。
素材として活用していることはもちろん、原材料が高騰すれば定価上げに繋がります。原価コスト自体が上がるので、そうなってくると貴金属を使用していないステンレス製モデルにも波及していくでしょう。

では、こういった素材の高騰は、これから時計を売却する時にも関係してくるのでしょうか。
この記事では、近年の貴金属市場の高騰について、また、それが買取価格へどのような影響を及ぼすのかを徹底解説いたします!

 

腕時計 買取価格 素材高騰

 

高級腕時計に使われる金・プラチナ・パラジウムとは?

貴金属の定義には諸説ありますが、一般的には稀少性のある金属で、金・プラチナを指していたでしょう。

金は、言わずと知れた高級素材ですね。
人類の有史以来から人々を魅了し続け、その歴史は紀元前6000年ほどまでに遡るようです。

世界各所で装身具や貨幣など、様々な用途に使われてきました。
金はそのままだと軟らかすぎるため、硬度調節のため銀や銅などと合金されることが一般的ですが、古代から既にその技術があったようです。

一方のプラチナは、金を超える稀少性と独特の白い輝きから、貴金属の最高峰と称されている素材です。
金に比べ融点が高く合金技術がなかなか確立しませんでしたが、18世紀後半頃から貴金属として活用されるようになりました。

プラチナの和名を白金ということからホワイトゴールドと混同されることがありますが、ホワイトゴールドは金に他金属を合金して色味を出したものです。第一次大戦下、プラチナの代替品として開発されました。
当時はカラーゴールドといった概念がありませんでしたが、今ではイエローゴールドやピンクゴールドなどとともに大変人気の高い金素材となります。

 

パテックフィリップ コンプリケーション

※プラチナ製パテックフィリップ コンプリケーション 5905P-010

 

金とプラチナはある程度ご存知の方も多いかもしれません。
では、パラジウムとはどういった素材なのでしょうか。

パラジウムは稀少金属の一つで、プラチナ同様に白金族元素です。

白金族元素は名前の通り白い輝きが美しい素材となります。
その特性から、プラチナやホワイトゴールドの合金素材として使用されてきました。と言うのも、プラチナそのものはやや黒ずんでいたり、金はご存知の通り金色であるため、白くするためには白金族元素で割る必要があるためです。

さらに特筆すべきはパラジウムの硬度。
金やプラチナと異なり軟らかすぎるということはなく、硬く傷つきづらいという特性から合金としてはもちろん、パラジウムをメイン素材に扱った腕時計も近年ではラインナップされるようになりました。

カルティエやジャガールクルト,H.モーザーにパルミジャーニ・フルーリエなど、採用しているメーカーは一流どころばかりです。

 

カルティエ サントス100

※パラジウム製カルティエ サントス100

 

金・プラチナ・パラジウムいずれも時計や宝飾品のみならず、たくさんの産業で使用が見られます。
熱伝導率の高さや人体への影響の少なさ、酸化しづらいことなど優れた特性を有しているためです。
プラチナとパラジウムはその傾向が強く、とりわけ自動車触媒において欠かせません。

金・プラチナ・パラジウムどれも鋳つぶすことによって素材を取り出すことができ、リサイクル可能な資源となっています。

 

金・プラチナ・パラジウムの最近の価格動向について

金・プラチナ・パラジウムの価格動向

 

近年の金・プラチナ・パラジウムの価格動向を見てみましょう。

金は「安全資産」とも称されるように、多少の上下はありますが概ね安定した価格を維持しています。
これは世界各国で共通した価値を持つことが大きく関係しています。金は、日本であろうとアメリカであろうとアフリカであろうと、「資産」となります。

「安定している」と言っても、近年では需要集中。ここ10年ほど、右肩上がりの相場を続けています。
金は、世界情勢が不安定化した時などに相場を上げる傾向があります。「有事に備えて、価値が落ちず、しかもどこでも使える金を買っておこう」と、需要が増えるためです。

2008年のリーマンショックから始まり、近年では難民危機やイギリスのEU離脱などに端を発するヨーロッパ経済不安や米中摩擦などがその傾向に拍車をかけているようです。

 

金プラチナパラジウム 価格動向

 

では、一方のプラチナとパラジウムの相場推移はと言うと、金とは少し様子が違います。

と言うのも、先ほど簡単に解説したようにプラチナとパラジウムは様々な産業―特に自動車産業―での需要が少なくありません。
そのため、この二つの素材は、経済状況がよくなり、様々な産業が活気づくと相場を上げる傾向となるのです。

しかしながら現在、パラジウムが価格を上げ、プラチナは下落するという現象が起きています。
何故このような相場になっているかと言うと、パラジウムはガソリン車、プラチナはディーゼル車で用いられるケースが多いことが関係しています。
プラチナが相場を下げているのは、欧州を中心にした排ガス規制によりディーゼル車の生産が減少していること。また、パラジウムは稀少性はプラチナに匹敵しながらも、プラチナよりもかつては割安感が強かったことが原因です。

 

自動車

 

パラジウムの高騰が今後も続くかどうかはわかりません。
と言うのも、高騰で割安感が少なくなったこと。また、ガソリン車から電気自動車(EV)に自動車産業がシフトしていることから、需要が減少する可能性があるためです。EVはプラチナやパラジウムの触媒を必要としません。

そうは言ってもまだまだガソリン車がメイン。EVにシフトしているのは欧州内の話で、米国や新興国では今後もガソリン車が主流となるでしょう。
また、宝飾産業でも使用されていくことを鑑みると、大幅に相場を下げることは考えづらいです。

一方のプラチナは、2019年もあまり相場が上がらない、という見方が優勢です。
前述のように触媒としての需要が低迷していること。また、現在リサイクルによる供給がメインとなるパラジウムと異なり、鉱山で採掘される量が増えつつあるためです。

このように、貴金属の中でも相場変動があり、価格動向を見ると決して安定しているとは言えませんね。

 

素材の高騰が腕時計の買取価格に与える影響とは?

ホワイトゴールド パテックフィリップ ハリーウィンストン

 

では、こういった貴金属を始めとする素材の価格高騰は、これから腕時計を売却する人にとってどのように作用するのでしょうか。

結論から言うと、すぐには影響しません
なぜなら、腕時計は使われている素材よりも、その時計のブランド・モデルの需要や相場、コンディションで査定を行うためです。

前述のように、貴金属は銀や銅などが合金されていても、鋳つぶして貴金属のみを取り出すことが可能です。
ブランド価値の低いアクセサリーや電子部品などに使用される貴金属は、この手法で取り出されます。その査定品が汚れていても折れていても関係ありません。
買取の際は、どれくらい貴金属を含有しているか?そしてその貴金属の相場は今現在いくらなのか?ということが査定されます。

しかしながら腕時計、特に高級腕時計は違うのです。
例えば金無垢ロレックスは金素材としての価値も高いでしょう。しかしながらそれ以上に「ロレックス」であることが評価され、査定にはロレックスの需要や相場。そしてコンディションが評価対象となります。

コンディションは、傷や欠け・折れなど外装面はもちろん、時間の精度などムーブメントの状態なども対象です。

もちろん高級腕時計でも状態があまりにも悪いなど時計として使えない場合は、素材だけが査定対象となることもあります。
しかしながら「時計」として買い取られるケースにおいては、素材の相場そのものが買取価格に与える影響は、査定時では少ないと言っていいでしょう。

 

ランゲ&ゾーネ

 

一方で、全くの無関係と言うわけでもありません。
なぜなら、素材の相場によってメーカーが定価を上げたり下げたりする可能性がある ためです。

近年、高級腕時計業界は「値上げラッシュ」の真っただ中にあります。
要因は円安進行や人件費高騰などに加え、貴金属を始めとした原材料が高騰していることとなります。

メーカーの定価は、買取相場と密接な関わりを持ちます。
一般的には、メーカーが定価を上げた時には買取相場が上がり、今腕時計をお持ちの方は売り時となるのです。

もちろん全てのメーカーの定価改訂がすぐに買取価格に反映されるわけではありませんが、要注意であることに変わりありません。

つまり、現在金やパラジウムなどが上がり、さらにメーカーが定価を上げれば、これから高級腕時計を売却しようと思っている方々にとってはプラスに働く―つまり高値で売れる可能性が高くなります。

 

まとめ

金・パラジウムの高騰及びプラチナの相場下落など、現在の貴金属市場の価格動向と、それが腕時計の買取価格に与える影響をご紹介いたしました。

素材の価格は、すぐに買取時の査定に関わってくるものではありません。腕時計は「ブランド価値」「時計としてのコンディション」に大きく左右されるためです。

しかしながら、メーカーが定価を上げた時は買取価格も上がる傾向にあること。また、お持ちの腕時計のコンディションが悪く、時計ではなく素材としての価値で判断される可能性にはご留意ください。

また、素材の相場は日々変動しています。そして金をはじめとした貴金属は世界共通で価値が認められており、国際価格として発表されています。そのため米ドル/円の為替動向にも目を向けなくてはなりません。

今高級腕時計の売却をお考えの方は、こういった素材の相場動向を一度確認してみましょう。

 

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この記事を監修してくれた時計博士

新美 貴之(にいみ たかゆき)

  • (一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
  • 高級時計専門店GINZA RASIN 販売部門 店舗営業部 部長

1975年生まれ・愛知県出身。大学卒業後、ロレックス専門店に入社。販売・仕入れに長年従事した。
その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験を経て、2017年にGINZA RASINに入社。
店舗運営や商品管理・メンテナンスを統括し、社員教育にも力を入れている。時計業界歴24年。

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