1円でも高く時計を買取してほしい。
高級時計の買取を検討している方であれば誰しもが思うことです。
付属品の有無や、時計のコンディションによって査定額が変わるというのは多くの方が知っていることですが
「買取依頼をする時期」によって査定額が変わるということをご存知でしたでしょうか。
今回は時計買取に適した4つのタイミングをご紹介いたします。
目次
高価買取を狙える時期① 「円安」の時期
高級時計が高価査定される最も代表的な時期は「円安」の時期です。
ロレックス・オメガ・タグホイヤー。人気ブランドの殆どはスイス製の輸入製品です。
高級時計に限らず、輸入製品は円高に傾くと安く買えるようになり、逆に円安になると価格が高騰します。
時計を「買う」のであれば円高の方が適していますが、売るのであれば中古相場が高騰している円安の時期の方が適しています。
これを踏まえると、円高の時に時計を購入し、円安の時に売ることが一番得をすることになります。
円安で買取価格が高騰するカラクリ
円安に傾くと大なり小なり買取査定が変化します。ただ、基本的には円安即査定アップとはいきません。
買取価格の高騰には時間がかかるため、長期的な円安傾向でもない限り、大きな査定アップは難しいです。
ちなみに円安によって相場が上がるカラクリは以下の通り。
・為替相場が円安に傾く
・並行新品の相場が上昇する
・新品価格を高いと考え、中古を求める人が増える
・円高時と比較して、中古の売上が伸びる
・売上が伸びると同時に在庫が減る
・在庫を補充するために、いつもより高い相場で買取を行う
まず並行新品相場が上がらなければ中古相場も上がらないので、円安に傾いた後すぐに買取価格が上がることはないです。
また、需要が少ないモデルは円安になっても並行新品相場が変動しない場合も多く、その場合中古買取価格も上がりません。
結局のところ、そもそも需要がないモデルは円安になっても相場が動かないので、マイナーな時計を売る際には過度な期待はしないほうが良いでしょう。
高価買取を狙える時期② 夏と冬のボーナス前
夏と冬のボーナス時に時計を購入する方は非常に多いです。
「プレゼントとして」「自分へのご褒美として」「投資目的」、購入する理由は様々ですが、他の時期と比較すると売上は大きくあがります。
ボーナスの時期は販売店にとっての繁忙期であり、特に冬のボーナス時においてはクリスマス商戦も相まって一年で最も時計が売れる時期になるわけです。
一番売れる時期に時計を売るためには在庫が必要です。
そのためボーナス前になると在庫を揃えるために、各時計店は買取強化キャンペーンを実施したり、いつもより高い買取査定まで交渉が可能になったりします。
時計オーナーにとってのボーナス前は間違いなく高価買取してもらえるチャンスであり、少しでも高く売りたい方はこの時期に売り切ってしまうことがオススメです。
高価買取を狙える時期③ 入学・就職シーズン
ボーナス時期ほどではありませんが、入学や就職シーズンにおいても買取価格は上がる傾向にあります。
入学・就職はまさに人生の節目です。
その記念として初めての高級時計を買う方は多く、またプレゼントとしてお子様に時計を買われる方も大勢います。
ボーナス時期と同じく、買取店はこの時期になると入学・就職需要を見込んで買取を強化します。
ただ、社会人が対象となるボーナス時期とは異なり、強化対象は新入生・新社会人に最適な時計になりがちです。
100万円を超える時計よりもリーズナブルな価格の時計が上がりやすいので、高単価の時計の買取を検討している方は、ボーナス前を狙った方が良いかもしれません。
高価買取を狙える時期④ メディアに取り上げられたタイミング
入学・卒業、ボーナスシーズンは毎年固定のタイミングでやってきますが、イレギュラーのタイミングで発生しながらも高価買取を実現しやすいのが「メディアに取り上げられたタイミング」です。
芸能人が買った、もしくは身に着けていた。あとはSNSで注目されているなど、何かの拍子に急に注目度が高まることがあります。
ロレックスやオメガといった定番ブランドは流行に左右されることは少ないですが、他の中堅・マイナーブランドは流行によって大きく価値が変化します。
もし手持ちの時計が注目された場合、早めに売り切ってしまうのがオススメです。
まとめ
高級時計を高価買取してもらうためにはタイミングを見計らうのが大切です。
付属品はすべて揃っている。キズも殆どなく、売る予定のモデルも需要の高い人気モデル。
折角高価買取の条件を満たしているのであれば、プラスアルファとしてタイミングも意識してみましょう。
例えコンディションが一緒でも時期によって数万円以上の差が生まれることも珍しくありません。
是非、今回紹介した時期を参考に、高く売り切れる時期を探してみてください。
この記事を監修してくれた時計博士
新美 貴之(にいみ たかゆき)
- (一社)日本時計輸入協会認定 CWC ウォッチコーディネーター
- 高級時計専門店GINZA RASIN 販売部門 店舗営業部 部長
1975年生まれ・愛知県出身。大学卒業後、ロレックス専門店に入社。販売・仕入れに長年従事した。
その後、並行輸入商品の幅広い商品の取り扱いや正規代理店での責任者経験を経て、2017年にGINZA RASINに入社。
店舗運営や商品管理・メンテナンスを統括し、社員教育にも力を入れている。時計業界歴24年。